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北海道支部

2023年2月 北海道薬剤師会 「原因がわからない不調の正体」


皆様は日頃、「ストレスにより体調が優れない」「年齢と共に体力や気力の衰えを感じる」「夜はぐっすり眠れなく体の疲れがとれない」「お腹の痛みや下痢になることがあり、なかなか良くならない」このような症状を感じたことはありませんか。
どれかに当てはまる人も多いのではないでしょうか。
病院へ行って検査をしても異常がない場合、その原因は一体何でしょうか。

自律神経とは
自律神経とは自分の意思とは関係なく自動的に働く神経です。
心臓を動かして血液を全身へと送ることや、呼吸をすること、食べたものを消化すること、体温を調節すること、これらはすべて自律神経の働きによって制御されています。起きているときも眠っているときも、私たちの意思に関係なく、24時間働き続けています。

交感神経と副交感神経
自律神経は「交感神経(活動時・ストレスを受けた時)」と「副交感神経(リラックス時・睡眠時)」に分けられます。
血管:収縮(交感神経)⇔拡張(副交感神経)
血圧:上昇(交感神経)⇔下降(副交感神経)
心拍:速い(交感神経)⇔ゆっくり(副交感神経)
筋肉:緊張(交感神経)⇔弛緩(副交感神経)
胃腸:抑制(交感神経)⇔促進(副交感神経)
発汗:促進(交感神経)⇔抑制(副交感神経)
上記のように、どちらか一方が働いているときはどちらか一方は休みます。私たちの体を車に例えた場合、アクセルの役割をするのが交感神経で、ブレーキの役割をするのが副交感神経です。
例えば、血管は交感神経が働いているときは収縮されて血圧は上がります。逆に副交感神経が働いているときは拡張されて血圧は下がります。病院に行ったときに血圧が高い人は、緊張して交感神経が優位になった結果、血管が収縮されて血圧が上がっているのです。そのようなときに「深呼吸をしてリラックスしてからもう一度測ってください」と言われるのは、副交感神経を高めて血圧を下げるためです。
胃腸については、交感神経が優位のときは抑制されます。逆に副交感神経が優位のときに促進されます。スポーツなど運動をしているときや緊張状態のときにはお腹はすきませんよね。スポーツ後や緊張がなくなったあとにお腹がすくのは交感神経と副交感神経が切り替わるからなのです。
自律神経は体の働きに密接に関わっています。疲労や過度のストレス、睡眠不足、生活の不摂生などでこの神経が乱れることにより体調変化をきたすことも多いのです。原因がわからない不調の正体は自律神経の乱れによるものかもしれません。

自律神経を整えるために
現代の日本人においては、人間関係や仕事の悩み、コロナ禍のストレスなどにより交感神経が優位になりすぎて副交感神経の働きが弱くなっている人が多いのが現状です。そこで副交感神経を高めて自律神経の働きを整える方法を幾つかご紹介致します。

①いつもより30分早起きする
時間に余裕を持つことで焦ったりイライラしたりせずに行動できるので自律神経が乱れにくくなります。

②起きたら布団の中でストレッチ
血流を促して全身をゆっくり目覚めさせてくれます。

③太陽の光を浴びる
太陽の光は副交感神経と交感神経のスイッチを入れ替える役割を果たします。

④朝や緊張している時はコップ1杯の水を飲む 
イライラしたときや緊張しているときに水を飲むという行為は自律神経を整える効果があります。
水分補給をしっかり行う人ほど、副交感神経の働きが高く保てます。水によって腸が刺激されることで副交感神経が高まり、自律神経が整います。
   
⑤ゆっくりと朝食をとる
朝食を摂ると腸が動き出します。腸の蠕動(ぜんどう)運動は副交感神経と直結しているため自律神経が安定します。1日3食規則正しい食生活が大事で特に朝はしっかり摂ることが大事です。

⑥入浴は質の良い睡眠と自律神経を整える
入浴は39度から40度くらいのぬるめのお湯に15分くらい浸かると副交感神経の働きがよくなり、睡眠の質を高めてくれます。熱いお湯に長時間入ると交感神経が高まるので注意が必要です。

⑦過度のアルコールは自律神経を乱す
アルコールを摂取しすぎると一時的に副交感神経が高まり、リラックスしたり眠気を催します。ただその後は交感神経が高まることがわかっています。飲みすぎにより交感神経が過剰になると、寝付くのに時間がかかり、眠りが浅くなります。

⑧笑顔がもたらす効果
口角を上げて笑うことは顔の筋肉の緊張がほぐれて血液や神経の流れが改善し、自律神経のバランスが整います。笑顔には自然と心身をリラックスさせる効果があります。

⑨適度な運動で血流を促す
自宅でずっとソファーに座ってテレビを見たり、デスクワークで長時間椅子に座っていると、血液の流れは悪くなります。そうすることで細胞に栄養が行きわたらず、自律神経のバランスを崩すことになります。この悪循環を解決してくれるのが運動です。起床時や就寝時のストレッチやゆっくり呼吸ができる運動としてウォーキングやスクワットなどがおすすめです。

(理事 片山 真二)


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