平成30年03月01日
一般に、ジェネリック医薬品とは先発医薬品の有効成分の特許が切れた後に他社が独自に製造・販売する有効成分が同一の医薬品を指します。先発医薬品と同じ効き目・同じ有効成分を持ちながら、新薬開発コストがかからない分、お薬の価格を安く抑えることができます。ジェネリック医薬品は生物学的同等性試験等において、新薬と同等であると国が認めたものです。
最近は、様々な工夫を施したジェネリック医薬品やオーソライズド・ジェネリック(AG)と呼ばれる先発品メーカーより特許権の許諾を受けて製造されたジェネリック医薬品が登場しています。
オーソライズド・ジェネリックには新薬メーカーから許諾を得て、原薬、添加物および製法等が新薬と同一のジェネリック医薬品もあります。
オーソライズド・ジェネリックはその製造過程でいくつかに分けられます。原薬、製法、技術者、製造ラインなどすべて先発医薬品メーカーと同じものを用いて子会社が製造する場合(パターン1)(承認申請に際し生物学的同等性試験は不要)。一方、先発医薬品と同じ原薬、製法を用いて子会社が製造するケース(パターン2)や、異なる原薬を用いて同じ製法で子会社が製造するケース(パターン3)があります。パターン2,3では生物学的同等性試験が必要です。オーソライズド・ジェネリックといっても全てが均一ということではありません。
もうひとつの特長として、オーソライズド・ジェネリックは先発メーカーが持っている特許権等の許諾を得て製造販売されるジェネリック医薬品であるため、先発医薬品の特許が切れる前から販売が可能な点があります。
厚生労働省の後発品使用促進策もありジェネリック医薬品の使用率は上昇してきています。先発医薬品からジェネリック医薬品へ変更することにより、添加物やコーティング剤等の違いから効果に違いがでたり、副作用が発生するケースも中にはあります。そういった場合には、主治医やかかりつけの薬局の薬剤師にご相談ください。