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北海道支部

2024年2月 北海道薬剤師会 「「ヒートショック」とその予防について」


冬本番になり寒い日が続きますが、いかがお過ごしですか。

11月から2月は、脳内出血や脳梗塞、心筋梗塞など血管にまつわる事故が多発する時期でもあります。その原因となるのが寒暖差で、温度の急激な変化に伴い血圧変動を繰り返すことで起きる心血管事故を「ヒートショック」と呼びます。

高齢の方、高血圧や糖尿病など動脈硬化の引き金になる病気のある人、肥満や睡眠時無呼吸症候群、不整脈の人がなりやすいと言われています。


寒い季節のお風呂は心も体も温まり、とても気持ちの良いものです。

ですが、そのお風呂がヒートショックでは一番危険と言われる場所でもあります。

暖房の効いた部屋から冷えた脱衣所へ行くことで血管が縮み、血圧が上がります。

浴室へ入り一気にお湯をかぶると、血管が急激に拡がり血圧が下がります。この時心臓や血管には非常に負担がかかります。

お風呂からあがるときはこの逆で、暖まって拡がっている血管が冷えた脱衣所で一気に縮み、血圧が上昇します。

この急激な温度の変化に伴う血圧の変動によって心筋梗塞や脳卒中が起こります。

2011年の研究では年間17,000人がヒートショックに関連して入浴中に亡くなっていると推計されています。

また、若い人でも油断できません。17,000人のうち、高齢者と考えられるのは14,000人程度。残りの3,000人は非高齢者です。

2021年の交通事故年間死亡者数が3,500人程度ですから、いかに気をつけなければいけないものかお分かりいただけると思います。


お風呂以外に、トイレもヒートショックを起こしやすい場所として知られています。

特に冬の夜中や早朝は部屋との温度差が大きくなりやすく、居間から冷えたトイレへ入り、そこでいきむことで血圧が急上昇し、ヒートショックの原因となります。


ヒートショックを防ぐためには、気温差を小さくするのが一番です。

脱衣所・浴室は前もって温めておくようにしましょう。

浴槽にお湯がたまっている場合はふたを開けておくと浴室が暖まります。

お湯をかけるとき、浴槽に入るときは手足の先など、心臓から遠いところから慣らすようにしましょう。そして浴槽から出るときも一気に立ち上がるのではなく、ゆっくりと。

心臓病や高血圧の方は半身浴もヒートショック対策として有効です。

お湯に浸かるのを胸のあたりまでにして、肩にはお湯で温めたタオルを乗せると良いです。

トイレでは暖房便座の導入や可能であればパネルヒーターを使う、それが出来ないときは便座カバーをつけるだけでもリスクを減らせます。

また、スリッパをお使いの場合にはパイル地のような冷えにくい素材のものにすると良いと思います。


寒い季節を安全に過ごすため、参考にしていただければ幸いです。


(理事 原岡 一樹)



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