2023年6月 北海道歯科医師会 「お口の健康管理と予防について」
厚生労働省の「歯科疾患実態調査」によると、50代から失われる歯が顕著に増え始め60代では約6本、70代で約9.5本、80代で約15本の歯が喪失すると報告されています。一度抜けた歯は、二度と生えてくることはありません。そこで、歯を失う前から歯を失わない様に心がけることが大切です。
「お口の健康管理と予防」は、何歳からでも始めることができます。一生懸命にブラッシング(セルフケア)をしても、すべてのプラーク(歯垢)を取り除くことは困難です。取り残したプラークや歯石はむし歯や歯周病の原因となり、放置している状態であれば早目にかかりつけ歯科医院へ受診しましょう。かかりつけ歯科医院で相談し、自分に合ったブラッシング方法を習得するとともに、専門家(歯科医師や歯科衛生士)によるプロフェッショナルケアも継続的に取り入れて毎日の「健口の維持増進」に努めていただきたいと思います。
また、食生活においては栄養バランスを整えることが大切です。お菓子や甘いジュースなどの間食は摂り過ぎないように、栄養バランスに優れた食生活へと改善しましょう。特に、ダラダラと長い時間食べ続けたり、頻繁に間食をすると、歯の再石灰化が追いつかなくなり、むし歯になるリスクを高めてしまいます。
そして、喫煙習慣も見直すことが大切です。喫煙は歯ぐきの血流を悪化させ、歯周病の原因になります。できる限り禁煙しましょう。