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北海道支部

2019年 6月 北海道薬剤師会 「耐性菌対策について」


 近年、抗菌薬が効かないAMR(薬剤耐性)をもつ細菌が世界中で増えています。これは、病院でも、医療機関の外でも問題となっています。また、動物のもっている薬剤耐性菌が畜産物や農産物を介して人に広がったりすることも分かってきました。

 抗菌薬が効かない薬剤耐性菌が増えると、これまでは適切に治療をすればよかった感染症の治療が難しくなってしまいます。加えて新しい抗菌薬の開発は進んでおらず、薬剤耐性菌による感染症の治療はますます難しくなってきています。

このような状況を踏まえて、WHO(世界保健機関)では、2015年5月に「薬剤耐性に関するグローバル・アクション・プラン」が採択され、日本では、2016年4月に「薬剤耐性(AMR)対策アクションプラン 2016-2020」が取りまとめられました。このアクションプランでは、薬剤耐性の発生を遅らせ、拡大を防ぐために、2016年からの5年間で取り組んでいくこととして、以下の6つの項目が挙げられています。

1.普及啓発・教育 薬剤耐性に関する知識や理解を深め、専門職等への教育・研修を推進

2.動向調査・監視 薬剤耐性及び抗微生物薬(抗菌薬)の使用量を継続的に監視し、薬剤耐性の変化
    や拡大の予兆を的確に把握

3.感染予防・管理 適切な感染予防・管理の実践により、薬剤耐性微生物の拡大を阻止

4.抗微生物剤の適正使用 医療、畜水産等の分野における抗微生物剤の適正な使用を推進

5.研究開発・創薬 薬剤耐性の研究や、薬剤耐性微生物に対する予防・診断・治療手段を確保するた
    めの研究開発を推進

6.国際協力 国際的視野で多分野の協働し、薬剤耐性対策を推進

 世界的には世界保健機関(WHO)の方針に基づき、日本を含めた世界各国がアクションプランを作成し、足並みをそろえて薬剤耐性対策を進めていくこととなりました。このように薬剤耐性対策は日本だけでなく世界中の国々にとっても大きな課題となっています。国によって背景は違いますが、協力して取り組んでいく必要があるのです。

 ではどのようにして耐性菌はできるのでしょうか。処方された抗菌薬を途中でやめてしまった、本当は1日3回飲まなければいけない抗菌薬を1回でやめてしまったなど、抗菌薬が中途半端に効いた状態になると、しっかり使っていればやっつけられていたはずの耐性菌が生き残ってしまいます。大切なのは、抗菌薬を飲む期間の長さではありません。処方された期間きちんと飲むことです。抗菌薬を必要とする期間は原因によって大きく異なり、月や年の単位で抗菌薬を飲む必要がある場合もあるのです。抗菌薬を処方された量で、処方された回数で、処方された期間飲まないと、あなたの細菌感染症が治らないだけではなく、抗菌薬が効かない細菌が生まれてしまうことがあります。これが薬剤耐性菌です。抗菌薬は指示された通りに服用する、これはあなた自身のために、あなたの子供たちのために、あなたができるとても大切なことなのです。

 

出典:AMR臨床リファレンスセンターホームページ



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