多様な症状が起こる!「更年期障害」(令和5年3月)
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更年期障害ってなに?
更年期に現れるさまざまな症状(更年期症状)のために、日常生活に支障が出ている状態のことを「更年期障害」といいます。
更年期症状の原因は、ホルモンの分泌量が減少することにあり、心身に不快な症状をきたします。
●注意!エストロゲン(女性ホルモン)の減少によるリスク エストロゲンが減少する閉経後は、脂質異常症や脂質異常症が引き起こす動脈硬化、脳卒中、心筋梗塞のほか、骨粗しょう症などのリスクが高まるので、注意が必要です。
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知っている?男性更年期障害
これまで、“更年期障害=女性特有のもの”と広く認識されていましたが、男性にも更年期障害は存在します。
男性の場合は女性と比べホルモンの分泌量の変化が緩やかなため老化現象の一部と認識されて気づかれないことも多いので、男性にも更年期障害が起こりうることを覚えておきましょう。
更年期世代は、職場での昇進や異動、親の介護や子どもの独立、近所づきあいなど、ストレスが多くなる時期。
こうした環境のストレスも更年期症状に影響しています。
更年期症状の緩和に役立つ「セルフケア」
栄養バランスのよい食事や適度な運動、禁煙など、生活習慣病の予防・改善、適正体重の維持につながる習慣が、更年期症状をやわらげるためにも役立ちます。また、リラックスできる時間をもってストレスをためないことも大切です。 症状をやわらげる生活習慣を取り入れて、すこやかな更年期を過ごしましょう。 | | |
毎日の忙しさから、更年期症状をそのままにしていませんか?更年期は心身の不調と向き合い、
これまでの仕事の仕方や生活習慣を見直すきっかけにしてみましょう。また、ちょっとした声かけなど、
周囲が本人の症状を理解し、サポートすることも大切です。●症状がつらい場合は、医療機関を受診しよう!
つらい症状があれば我慢せずに、早めに医療機関を受診しましょう。更年期障害には、ホルモン補充療法のほか、漢方薬や抗うつ薬による治療などがあります。 更年期障害だと思っていても、症状が似ているほかの病気が原因となっている場合もありますので、男女問わず、医師に相談してください。 | |
監修●名古屋大学大学院医学系研究科 特任教授 柴田玲