糖尿病シリーズ③予防・悪化防止のための生活習慣
平成30年12月05日
こんにちは!協会けんぽ奈良支部の保健師と管理栄養士です!
皆様の健康生活にお役に立つ健康情報をお伝えします。
糖尿病シリーズ①、②(こちら)は糖尿病の実態、怖さについてでした。
今回は「糖尿病の予防・悪化防止のための生活習慣」をお伝えしたいと思います。
食事編 |
≪栄養バランスの良い食事・食べ過ぎない!≫
★1日3食、規則正しく、適量を食べよう
→出勤前の朝食や仕事の影響を受けやすい昼食、抜いてしまったり、食べ方がいい加減になっていませんか?
帰宅してからの遅い夕食、どか食いになっていませんか?
欠食、まとめ食いはインスリンの多量分泌につながり食後の高血糖を招きます。
→食材はタンパク質・炭水化物・脂質・食物繊維をバランスよくとりましょう。
ダブル炭水化物や脂っこいものなど、糖質・脂質の取りすぎにご注意を!
→調理方法の工夫や1人分を盛り付けるなどしてカロリーを取りすぎないよう、
腹八分目を心がけましょう。
★毎食、野菜、海藻、きのこ類などの食物繊維をしっかりとろう
→食物繊維の多い野菜・海藻・きのこ類は、糖の吸収を緩やかにして、血糖の上昇を抑えます。
→1食の野菜量は、生野菜なら両手の平に1杯、お浸しは片手に1杯、このうち半分は
緑黄色野菜を取りましょう。
★食べる順番を工夫しよう
→食物繊維(野菜・海藻・きのこ類等)⇒タンパク質(肉・魚・卵・大豆製品等)⇒糖質(米飯・
パン・芋類等の炭水化物や砂糖を含む食品等)の順番で食べましょう。
食物繊維は糖質の吸収を緩やかにする働きを持っているため、食事の最初(糖質を取る前)に食べておくと、後からとった糖質の吸収を緩やかにし食後の血糖値の急上昇を防ぎます。
★よく噛んで食べよう
→よく噛んでゆっくり食べると満腹中枢が働いて食べ過ぎを防ぎます。
★間食や甘味飲料を控えよう
→おやつは食べないことが理想です。どうしても食べたい時は回数や量、内容を考えましょう。
・甘味飲料には糖分が多く含まれます。水に溶けた糖は吸収が早く、急激に血糖を上げます。
★薄味にしよう
→高血糖と同様に、腎臓・心臓・血管にダメージを与える高血圧。血管や臓器を守るためにも、
塩分を控え薄味にすることを心がけましょう。
→濃い味はご飯が進み、食べ過ぎにつながりやすくなります。
→「塩分の多く含まれる食材(塩干類・漬物等)を控える」「調理方法の工夫(だしを効かせて塩・
醤油・味噌の量を控える)」「かけ醤油をしない」など、意識してみましょう。
運動編 |
≪あと1000歩(約10分)運動量を増やそう!≫
★食後に少しでも歩こう
→糖がエネルギー源となって、食後の高血糖が改善されます。
→運動を初めてしばらくは、糖が主にエネルギー源となります。
★運動習慣をつくろう
→インスリンが活性化します。
→内臓脂肪が減り、インスリンの働きがよくなります。
→筋肉の刺激によって、糖処理が活発になります。
からだをよく動かすことを心がけましょう。筋肉を動かすと、インスリンの働きが活性化し、同時に
内臓脂肪も燃焼して善玉物質が増えるため、ダブル効果で血糖値が下がります。
⇒ | 糖がエネルギー源になる | ⇒ | ||||
運動=筋肉を動かす | ⇒ | 脂肪を使う | ⇒ | 内臓脂肪が減る | ⇒ | 血糖値が下がる |
⇒ | インスリンの働きが良くなる | ⇒ | ||||
⇒ | 筋肉がつく | ⇒ | 基礎代謝がUP | ⇒ |
*血糖コントロールのお薬を飲んでおられる方は運動時の低血糖にご注意ください。
*運動は無理をせず体調に合わせて行いましょう。
嗜好品(タバコ・アルコール)編 |
≪誘惑に勝とう!大切な体を守るために・・・≫
★禁煙しよう
→高血糖と同様、喫煙は大切な血管を傷めます。
→自力で禁煙が難しい方は、禁煙外来などの禁煙サポートを利用してみましょう。
★アルコールは適量を守ろう
→蒸留酒(ウィスキー・焼酎は蒸留酒で糖質が含まれていません)を利用しましょう。
→蒸留酒であってもなくても、アルコールはカロリーが高いものであることを知っておきましょう。カロリーの取りすぎは内臓脂肪を増やすことにつながります。
睡眠・ストレス編 |
≪体と心の休養を大切に!≫
★適度な睡眠をとり、過度にストレスを溜めないよう気分転換をはかろう
→睡眠不足や過度なストレスはホルモンバランスを崩し高血糖になりやすいことが分かっています。
ご自身の生活習慣を振り返って、いかがでしたか?
上記の★、取り組めているものがありましたか?
より良い生活習慣を意識し、できることから少しずつ取り組んでみてくださいね【^^】!