ページ上部です

CKDシリーズ②CKD(慢性腎臓病)と関連する疾患

 

こんにちは!協会けんぽ奈良支部の保健師と管理栄養士です!

皆様、寒さに負けず、お変わりなくお過ごしですか?

さて、前回はCKDの概要と腎臓についてお伝えしました。(こちら

今回は「CKD(慢性腎臓病)と関連する疾患」についてお伝えします。

 

最近になって、何故CKDは注目されてきたのでしょう・・・?

「生活習慣の乱れは肥満症、高血圧症、糖尿病、脂質異常症、高尿酸血症などを招き、ひいては脳卒中や心筋梗塞などを発症し、命を脅かすことになりかねない」ということは皆様もよくご存知のことと思います。

CKDについても、生活習慣の乱れがその発症に関わります。生活習慣を振り返り、早めに改善することで、大切な腎臓を守ることができます。

CKD患者が8人に1人といわれるまでに増加し、早めに対処すれば予防できることが分かってきた今、CKDに関連する主な生活習慣病について知っていただきたいと思います。

 

高血圧

血圧が高くなるということは血管の壁に圧力がかかっている、ということ。「流れてくる血液の量」「血管の太さ」「血管の質」が血圧を左右します。

血液量が多い、血管が収縮しているなどの影響で血管壁に強い圧力がかかり、血管が硬くなったり、厚くなったり、もろくなったりして動脈硬化が進みます。

高血圧は心臓に負担をかけると共に、腎臓では細い血管がこのような影響を受け、CKDの原因となり、CKDを悪化させます。高血圧性腎症ともいいます。

またCKD自体が高血圧の原因ともなり、お互いが悪循環を招いてしまいます。

血圧を管理することが腎機能の悪化を遅らせます。

家庭で日頃の血圧を測定し、高い時(135/85mmHg以上が続く)は測定記録を持って早めに医師に相談しましょう。

 

糖尿病

糖尿病は血液の中の糖分が基準を越えて多い状態で、その糖分が血管壁と神経を傷つけます。

そのため、糖尿病は重症化すると腎臓(糸球体)の毛細血管を傷め、内腔を狭くし、腎機能を低下させてしまいます。

重要な「ろ過」のはたらきをしている糸球体は一度損傷すると元に戻りにくく、機能がどんどん悪化していきます。

糖尿病性腎症といわれ、重症化すると人工透析につながります。

 

脂質異常症

脂質異常症とは血液の中の脂質(中性脂肪・LDLコレステロールなど)が基準を越えて多い状態、あるいは善玉と呼ばれるHDLコレステロールが少ない状態で、血管の動脈硬化を促進します。

中性脂肪が基準を越えて多くなったり、HDLコレステロールが少なくなると、その影響を受けてLDLコレステロールが超悪玉コレステロールに変化し血管壁にもぐり込み、血の塊を作ります。

これがはがれたり、詰まったりすると脳梗塞や心筋梗塞をおこします。

腎臓の血管も脂質異常症により動脈硬化が進み、血管が障害を受け、腎機能が低下してしまいます。

 

高尿酸血症

 高尿酸血症とは、血液の中の尿酸が基準を越えて多い状態をいいます。

尿酸は新陳代謝によってできた老廃物です。腎臓を経由して体外へ排出されます。

血液の中で多くなりすぎた尿酸は結晶を作り、その結晶が血管壁や腎臓を傷つけ、働きを低下させます。

 

肥満症

血液量は体重のおよそ13分の1。肥満で増えた体重分、血液量も増えます。

血液量が過剰になると、血液のろ過機能を持つ腎臓に負担がかかることになります。

また、肥満により過剰に蓄積した脂肪細胞が血圧を上げやすくしたり、血糖を下げにくくしたり、尿酸を排出しにくくします。

いずれも上記に挙げたとおり、腎臓に負担をかけ、腎臓の機能を低下させます。

内臓脂肪過剰が土台となっているメタボリックシンドロームを改善することが腎臓を守ることにもなります。

 

 

生活習慣を改善することで予防したり、進行を遅らせたりすることができるCKD(慢性腎臓病)ですが、CKDを悪化させてしまうと、赤血球を作るホルモンの不足による腎性貧血や電解質バランスを崩すことによる高カリウム血症、骨を作るビタミンDが活性化しないことによる骨粗鬆症などが起こってきます。

また動脈硬化による心筋梗塞、脳卒中のリスクが高まります。老廃物の処理がうまくできず命を脅かすほどに腎機能が低下してしまうと、人工透析や腎移植をすることになります。

このような怖さを知って、自分の腎臓を今のうちからしっかり守っていきましょう。

 

次回のシリーズ③で「CKD予防・悪化予防のための生活習慣改善」についてお伝えしたいと思います。

次回も是非ご覧ください。