令和04年12月13日
協会けんぽでは、平成30年度から「インセンティブ(報奨金)制度」を導入しています。この制度は、協会けんぽの加入者及び事業主の皆さまの健康づくり等に関する取組に応じて、インセンティブ(報奨金)を付与し、それを『健康保険料率』に反映させるものです。
※令和3年度の取組は、令和5年度の保険料率に反映させるなど、当該年度の取組は翌々年度の保険料率に反映させる仕組みとなります。
インセンティブが付与される対象となるのは、協会けんぽが拠出している後期高齢者支援金(後期高齢者の医療に対する現役世代からの支援金)に係る保険料率です。
上記保険料率に、インセンティブ確保のための保険料率0.01%(※)が盛り込まれ、それをもとにランキング上位過半数に該当した支部にインセンティブ(報奨金)が付与され、保険料率の引き下げが行われる仕組みとなっています。
(※)この0.01%については、以下のとおり段階的に導入します。
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令和2年度 |
令和3年度 |
令和4年度 |
令和5年度 |
インセンティブ(財源)分保険料率 |
0.004% |
0.007% |
0.007% |
0.01% |
次の5つの評価指標の実施率や伸び率が、評価の対象となります。
評価方法は、偏差値方式とし、平均偏差値である50点を素点とした上で、指標ごとの素点を合計したものを支部の総得点としランキング付けを行います。
・協会けんぽの生活習慣病予防健診(被保険者の方)、特定健診(被扶養者の方)を受診ください。
●生活習慣病予防健診の詳細はこちら
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・協会けんぽの健診を利用しない定期健診を受診している事業所様は、協会けんぽ加入者の方(40歳以上)の健診結果を協会けんぽにご提供ください。
●事業者健診(定期健診)結果データ提供についてはこちら |
②特定保健指導の実施率 |
・健診結果で生活改善が必要と判定された方は、協会けんぽの特定保健指導をご利用ください。 ※腹囲:男性85cm以上、女性90cm以上、最高血圧:130mmHg以上、空腹時血糖値:100mg/dl以上など。
●特定保健指導の詳細はこちら |
③特定保健指導対象者の減少率 |
・特定保健指導の対象とならないよう、日常から健康的な生活習慣に取組んでください。 |
・特定保健指導を受けた方は、プログラムに最後まで取組み、必要に応じて医療機関を受診してください。 |
④医療機関への受診勧奨を受けた要治療者の医療機関受診率 |
・生活習慣病予防健診の結果、血圧・血糖値・LDL(悪玉)コレステロール値の項目で「要治療者(再検査含む)」の判定を受けた方は、協会けんぽから受診勧奨のご案内を送付しますので、必ず医療機関へ受診してください。 |
⑤ジェネリック医薬品(後発医薬品)の使用割合 |
・薬局でお薬を受け取る際は積極的に「ジェネリック医薬品(後発医薬品)」をご選択ください。 ※ジェネリック医薬品(後発医薬品)とは、新薬(先発医薬品)と同等の有効成分・効能があると厚生労働省から認められている安価なお薬です。
●ジェネリック医薬品(後発医薬品)の詳細についてはこちら |
<制度導入前>
30万円 × 10.0% = 30,000円
<財源分保険料率が0.01%で、報奨金による保険料率の減算がない場合(上図のA支部)>
30万円 × (10.00% + 0.01%) = 30,030円
制度導入前との差 1か月 +30円 年間 +360円
<財源分保険料率が0.01%で、報奨金による保険料率の減算が0.1%であった場合(上図のD支部)>
30万円 × {(10.00% + 0.01%) - 0.1%} = 29,730円
制度導入前との差 1か月 ▲270円 年間 ▲3,240円
評価指標 |
和歌山支部 偏差値(順位) |
①特定健診等の実施率 | 47.8(30位) |
②特定保健指導の実施率 | 49.7(22位) |
③特定保健指導対象者の減少率 | 63.7(5位) |
④医療機関への受診勧奨を受けた要治療者の医療機関受診率 | 43.1(43位) |
⑤ジェネリック医薬品(後発医薬品)の使用割合 | 49.6(26位) |
総得点 |
253.8(22位) |
評価指標 |
和歌山支部 偏差値(順位) |
①特定健診等の実施率 |
50.3(27位) |
②特定保健指導の実施率 |
41.3(42位) |
③特定保健指導対象者の減少率 |
70.7(2位) |
④医療機関への受診勧奨を受けた要治療者の医療機関受診率 |
53.9(13位) |
⑤ジェネリック医薬品(後発医薬品)の使用割合 |
34.5(47位) |
総得点 |
250.7(22位) |
令和3年度の和歌山支部の実績は22位(全47支部)と、上位23支部以内にランクインすることができました。
今回は、「指標②特定保健指導の実施率」と「指標⑤ジェネリック医薬品(後発医薬品)の使用割合」の順位が伸びており、また「指標③特定保健指導対象者の減少率」の偏差値・順位が高かったため、全体の順位の底上げとなりました。
一方、「指標①特定健診等の実施率」は27位→30位、「指標④医療機関への受診勧奨を受けた要治療者の医療機関受診率」は13位→43位と順位を下げており、実施率の向上が求められます。
インセンティブ制度は、実績だけでなく、対前年度の伸び幅や伸び率も評価の対象です。
事業主・加入者の皆さまの今後の取組が、ダイレクトに評価へ反映される仕組みとなっていますので、引き続き、皆さまのご理解とご協力をお願いいたします。