医療費データから「徳島」を見る
令和02年02月14日
協会けんぽの健康保険料率は、都道府県ごとの医療費に基づいて設定されており、令和2年度の徳島支部の保険料率は、全国で7番目に高い10.28%です。
少子高齢化や医療の高度化により医療費が膨らむ今、徳島支部の医療費について一緒に考えてみませんか?
徳島支部の1人当たり医療費は、すべての診療種別で全国平均よりも高い状況となっています。
この中で全国平均との差が最も大きい通院(調剤を含む、以下同様)の医療費について詳しく見てみましょう。
1人当たり医療費は以下の3つの要素に分解して見ることができます。
※レセプトは、医療機関が健康保険に対して医療費を請求する際に作成する医療費の明細書で、受診のあった患者ごとに1か月単位で作成されます。
≪平成30年度 通院1人当たり医療費≫
※端数処理の関係で「受診率×1件当たり日数×1日当たり医療費」は「1人当たり医療費」と一致しません。
徳島支部は、受診率(医療機関にかかる人の割合)が全国2位であり、全国平均を大きく上回っています。
このことから、通院医療費の高さは、受診する人が多いこと(医療提供体制の充実、生活習慣病による受診者の多さ等)に起因していると考えられます。
最後に、徳島支部ではどのような病気で通院している人が多いのかを見てみましょう。
≪平成30年度 疾病分類別通院1人当たり医療費≫
1位は高血圧性疾患、2位は糖尿病、3位は喘息となっており、中でも高血圧性疾患と糖尿病は全国平均を1,500円以上上回っています。
高血圧や糖尿病をはじめとする生活習慣病は、生活習慣の改善により発症リスクを下げることができます。(高血圧について詳しくはこちら / 糖尿病について詳しくはこちら)
加入者の皆さま1人ひとりの健康の積み重ねが、医療費と保険料率の上昇抑制につながります。
日頃から良い生活習慣を心がけ、年に1度の健診受診で自身の健康状態の把握に努めましょう。
グラフ1(注)医療費は社会保険診療報酬支払基金審査分(入院、通院、歯科、調剤、入院時食事療養費・生活療養費、訪問看護療養費)、療養費(柔道制服療養費等)、移送費に係るものであり、「その他」は入院、通院、歯科、調剤以外の医療費を表す。
表1・2(注)データは全国健康保険協会の統計システムより算定ベースで集計。