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大分支部

【コラム】遊園地に行くと腰痛が軽減する!?



 【記事のポイント】

 1. 遊園地にいる間、痛みが和らぐことが分かった!

 2. 痛み以外の何かに夢中になることが、痛みを和らげる!

 3. 痛みを和らげるには、楽しむことも必要かもしれない。     


皆さんは、痛みがあっても、違うことに熱中していると、痛みがあるのを忘れていたという経験はありませんか?

 

スポーツをしている時に、「アドレナリンが出ている」と表現されることもあります。他にも、趣味に没頭したり好きなものを食べるといった「楽しい活動」を行っているときは、感情による様々なメカニズムによって、痛みが緩和されると考えられています。

 

今回は、腰痛患者が「遊園地」で楽しんでいるときに、痛みの症状が和らぐのかどうかについて調査した研究をご紹介します。



 

遊園地のルートを決めて継時的に腰の痛みを確認

18歳から46歳までの23名の慢性腰痛を有した方(男性13名、女性10名)が研究に参加しました。参加者の平均年齢は24歳でした。

 

今回の調査に参加していただいたボランティアの人たちのバス代、および遊園地のチケット代は無料でした。

 

参加者の腰痛の程度を次の5地点で調査しました。


———————

■ 遊園地に向かってバスが出発した直後

■ 遊園地到着後10分

■ 遊園地到着後1時間(ローラーコースターに乗った直後)

■ 遊園地到着後3時間(幽霊屋敷を出た直後)

■ 遊園地から戻ったバスから降りる直前

———————


なお、痛みの程度は、10cmの直線を使用し、参加者の主観で評価され、痛みの程度を上記の時間で継時的に見ることで、遊園地に行く前、途中、後で、参加者が感じる痛みの程度がどのように変化したかが解析されました。


 

遊園地にいる間は腰の痛みが和らいだ!


解析の結果、 バスに乗った直後に測定された値と遊園地から戻ったバスから降りる直前と比較して、遊園地にいる間に測定された3つの地点では、痛みが和らいでいたことが分かりました。


 

なぜ腰の痛みが和らいだのか?


この研究を実施した研究者は、今回の結果を以下のように考察しています。

 

今回の結果のように、趣味にいそしんだり、好きな食べ物を食べたり、楽しいことを行うと、感情によって痛みが和らぐと考えられています。仮説のひとつとして、「楽しむ」ことでストレスが緩和するのではないかと考えられています。この方法は、音楽、動画、映画、ビデオゲームなどでも同様の効果があるのではないかと言われています。



「楽しい!」と感じる時間を日常に取り入れよう!


今回の研究は対象者が少なく、研究も試験的に行われたものでしたが、遊園地にいる間は痛みが緩和されることが示されました。

 

腰痛の痛みの程度を抑えるためには、痛みがあることを理由に楽しいことを諦めるのではなく、まずは「楽しい」と感じる時間を増やすことで、自然と痛みの軽減が得られる可能性があるため、昔からの趣味に改めて取り組んだり、最近興味があることを始めてみる機会を作ってみてはいかがでしょうか。




参考文献

❏タイトル:Does going to an amusement park alleviate low back pain? A preliminary study

❏雑誌名:J Pain Res. 2012;5:409-13.

[PMID: 23118550]




———————
【執筆】
福谷 直人 氏
・株式会社バックテック 代表取締役
・産業医科大学 産業生態科学研究所 産業保健経営学 訪問研究員
・京都大学大学院 医学研究科 人間健康科学系専攻 運動機能開発学 健康経営®プロジェクト研究員
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