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大分支部

【コラム】超簡単!肩こり・首の痛み対策は”立ち上がる”だけで効果あり?!



 【記事のポイント】

 1. デスクワークの肩こり・首の痛みには、「座りすぎ」が関与している。

 2. 仕事中に"立ち上がる"ことで、肩こり・首の痛みが改善した。

 3. 今すぐにでも取り入れられる"立ち上がり"で、肩こり・首の痛み対策を!     


デスクワーカーで肩こり・首の痛みに悩まれている方は多いと思います。

座りすぎは、肩こりや首の痛みのリスクを上昇させる可能性があると言われています。

今回ご紹介する研究では、座りすぎ対策としての「立ち上がる」ことが、肩こりや首の痛みの改善にも効果的である可能性が示されました。




"立ち上がる"ことが肩こり・首の痛みに効果的?

この研究では、4つの企業における合計19のオフィスで働くデスクワーカー317名を対象とし、対象者は以下の2グループにランダムに分けられました。


———————

■ 仕事中に立ち上がるグループ

仕事中に座っている時間を減らす目的で、sit-stand desk (立っていても仕事が出来るように工夫された机) の導入や長時間座らないようにする、立ちながら会議をするなど、オフィスの環境に合わせた具体的な指示のもと介入を実施

 

■ 通常通りの仕事を行うグループ
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また、全体として3ヶ月間の介入を行い、1ヶ月目と3ヶ月目にアンケートにてカラダの痛み(肩こり・首の痛み、腰痛、脚の痛み)の数とその程度に対する質問を行いました。

そして、グループ間におけるカラダの痛みの変化を比較しました。



介入によって、仕事中に座っている時間が減少した!


まず今回の介入によって、仕事中に"立ち上がる"グループでは、1日の仕事中に座っている時間が1ヶ月の時点で71分減少し、3ヶ月目の時点では48分減少していました。


ここから、今回の介入によって仕事中に"立ち上がる"グループは、仕事中に座っている時間が明らかに減少していたことが分かります。


 

"立ち上がる"ことで肩こり・首の痛みが改善した!


調査の結果、1ヶ月目の時点ではカラダの痛みに関して、グループ間の変化に違いは認められませんでした。

 

その後、仕事中に"立ち上がる"グループは、通常通りの仕事を行うグループと比較して、3ヶ月目の肩こり・首の痛みが統計学的有意に改善していました。

 

一方、腰痛と脚の痛みに関しては、3ヶ月目の時点でもグループ間の変化は認められませんでした。

 

また、肩こり・首の痛み、腰痛、脚の痛みの全てを考慮した痛みの程度に関しては、仕事中に"立ち上がる"グループにおいて軽度な改善傾向が認められました。

 

すなわち、"立ち上がる"ことは、カラダ全体の痛みの改善効果は限られるが、肩こり・首の痛みの程度には有効である可能性が高いと解釈することが出来ます。



今回の研究結果を解釈する際の注意点


今回の研究の限界として、痛みを3つの部位(肩こり・首の痛み / 腰痛 / 脚の痛み)しか聴取出来ていないことや、仕事中に"立ち上がる"介入を3ヶ月間(短期間)しか実施出来ていないことが挙げられます。

 

つまり、現状は"立ち上がる"ことの効果は、部位・期間ともに限定的であるため、今回の結果の過剰な解釈には注意して下さい。




仕事中に"立ち上がる"ことで肩こり・首の痛み対策を!

肩こり・首の痛みは酷くなると、デスクワークの効率低下や日常生活の障害にも繋がりかねません。

 

今回ご紹介した研究結果から、スタンディングデスクの導入や、長時間座らない様に意識をする、立ちながら会議をするなど、座りすぎを減らすような対策をオフィスの環境に合わせて導入すると良いかもしれません。

 

仕事に集中してしまうと、ついつい座りっぱなしになってしまうこともありますが、意識して"立ち上がる"ことで、肩こり・首の痛み対策をしてみてはいかがでしょうか。




参考文献

❏タイトル:Effects on musculoskeletal pain from "Take a Stand!" - a cluster-randomized controlled trial reducing sitting time among office workers.

❏雑誌名:Scand J Work Environ Health. 2017 Jul 1;43(4):350-357.

[PMID:28368549]




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【執筆】
福谷 直人 氏
・株式会社バックテック 代表取締役
・産業医科大学 産業生態科学研究所 産業保健経営学 訪問研究員
・京都大学大学院 医学研究科 人間健康科学系専攻 運動機能開発学 健康経営®プロジェクト研究員
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