お薬の正しい保管方法って?
令和01年10月25日
(公益社団法人 石川県薬剤師会より記事提供)
お薬を保管するときは、「温度」「光」「湿度」の3つに注意が必要です。
『直射日光を避け、なるべく湿気の少ない、涼しい場所で保管する』というのが基本になります。
ですが、お薬にはそれぞれ居心地の良い場所がありますので、すべてのお薬が基本どおりとは言い切れないのが難しいところですね。
例えば、涼しい所が良いからと言ってなんでもかんでも冷蔵庫に入れれば良いかというと、薬によっては成分が固まってしまうこともありますし、出したりしまったりしているうちに湿気てしまうものもあります。
また、冷所保存の指定のあるものが溶けてしまうと、均一には固まらずに薬の濃さに偏りができてしまい使えなくなるものもあります。
目の前にあるお薬が好きな場所はどこかと理解して保管してあげないと、居心地が悪くて効き目が出ない状態になってしまうことがあるので注意が必要です。
薬局で保管方法を尋ねるときに、こんな風に聞いてみてください。
「好きな場所はどこ?」 「嫌いな場所は?」 「対応方法は?」
薬剤師からは、
- 冷蔵庫に入れるべきか室温で良いか
- 光に当てると効き目が落ちるか、その防止のための特別な袋(遮光用袋)がついているか
- 湿気やすいタイプの薬かどうか
について答えてくれるでしょう。
<お薬を保管するときのポイント>
①子どもの手の届かないところに保管しましょう
②お菓子の缶などに入れることも避けましょう
子どもが興味を持ちますし、美味しいお菓子が入っていると思い込んで口に入れてしまいます。
③容器を別のものに替えるのも厳禁です
間違いの元となりますのでご注意を。
これからお薬を買うとき、処方してもらうときには、保管方法まで確認する習慣をつけましょう。
また、今までお薬を保管するときに使用期限や有効期間が薬に書かれているのに気付いたことはありませんか?
これはあくまでも未開封の状態での表示です。開封した場合は該当しませんのでご注意ください。
古くなった薬や期限内でも変質を疑われる状態の時は使用しないようにしましょう。
最後に
処方されたお薬は、その時の症状に合わせてその人に出されたものです。
後日、同じ症状だからといって飲んだり、使ったり、また他の人にあげたりするのは避けましょう。
石川県薬剤師会 今庄 恵子