第2回 五月病
令和04年06月01日
入社・異動・昇進で新しい職場に移られた皆さん。環境の変化には慣れましたか?
「変化の時は嬉しいことでもストレスはセット」と5月号でお伝えましたが、転機の時は知らず知らずのうちにストレスを抱えてしまいます。
例えば「自分のイメージしていた仕事となんとなく違う」と感じ、「将来に対して不安になる」‥などが原因で5月病と言われる心身の不調になることがあります。「眠れない、食欲が無い、なんとなく元気がない‥」そんなことはありませんか?
今回は節目におられる皆さんに役立つキャリア理論のお話です。
新しい環境や仕事に慣れるまでは少し時間がかかり、その間はストレスと上手く付き合いながら仕事を覚えたり職場の人間関係を作ったりしなければなりません。
そんな時に役立つ考えの一つにアメリカを代表するキャリアカウンセリングの理論家・実践家シュロスバーグの4S点検があります。
人生の節目や大きな変化の時、次の4つのSを点検して自分の持っている内的リソースを確認しましょう。
~4S点検~
①状況(situation)‥今どのような状況か?その原因は何か?一時的なことか、永続的な事か?同じような体験が過去のあったか?その時どう乗り越えたか?
②自己(self)..自分はこの変化にどのように対応しようとしているか?
③支援(support)..支援してくれるような人は周囲にいるか?励ましてくれたり前向きな指導をしてくれる人は周囲にいるか?
④戦略(strategy)..状況や問題の捉え方はプラス思考か?ストレスを解消する対応(リラクゼーションや運動など)を実行しているか?
※参考「キャリアカウンセリング」宮城まり子氏 著
大きな変化にのみ込まれず上手に対処するために、いったん立ち止まってこの4つのSを点検してみましょう。
今はとても難しく感じていることも、半年後には「思ったほどではなかった」と思うかもしれません。
半年後、1年後の自分をイメージして、今は100点でなくても計画的にスキルや経験を積み上げていきましょう。
このように少し広い視野で客観的に今の状況を見てみると、少しだけ心が軽くなりませんか?