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岡山支部

第2回 知ってますか?ロコモティブシンドローム(ロコモ)とフレイル


 日本は平均寿命が女性87.74歳(世界第1位)、男性81.64歳(2020年第2位)という長寿社会ですが、介護のお世話にならずに自立できている、いわゆる健康寿命は女性75.5歳、男性72.6歳 (2019年)※です。言い換えると女性で約12年間、男性で約10年間心身ともに自立できない期間の後に寿命を迎えるということです。 

 長寿社会まっしぐらの我が国ではこの期間を短くする、つまり健康寿命を延ばすための医学的あるいは行政的施策が行われています。



 ロコモ は運動器(骨、関節、筋肉、神経)の障害により、立つ、歩くなどの移動に関わる機能(移動機能)が低下した状態で、進行すると介護が必要になります。加齢により運動器は自然に衰えますが、骨粗鬆症、膝、腰の軟骨摩耗、変形などの疾患が加わり筋力低下、バランス力の低下が進みます。さらに転倒のリスクが高まり、背骨や脚の骨折により一気に要介護の状態に陥ります。こうしたリスクが高まる前から予防する必要があるというのがロコモの考えです。


 フレイルは「加齢に伴う予備能力の低下のためのストレスに対する回復力が低下した状態、虚弱」という意味で、身体的側面のほかに 精神・心理的側面や社会的側面という多面的な要素からなり、これらの対策をとることで要介護になることを予防する考えです。
 ロコモ の重症度が増すと身体的フレイルに相当すると言われています。また、ロコモ の状態はフレイルより早い年代に表れます。



 対策は、ロコモの面では、筋力、バランス力の改善、維持のための運動習慣やタンパク質、ビタミン摂取に重点を置いた栄養摂取、フレイルの面では健康に過ごすための内科疾患、眼、耳などの感覚器疾患や歯の治療、引きこもり予防のため講演会、運動教室、町内会など人と交わる社会的活動を行うことなどが大切です。これらの対策は高齢者(65歳以上)になってからでは遅く、40、50歳の頃から始める必要があります。



 最後に新型コロナ感染症の影響で約2年間年自粛生活が続いています。買い物、通院など日常生活、運動教室ほか散歩など個人的に行っていた運動も控えているため、歩行能力の低下や転倒骨折が増えています。また、受診抑制による持病の悪化や検診を控えることによるがんや循環器、肺疾患などの早期発見早期治療ができなくなっています。



 生活リズムを取り戻すこと、持病の治療、投薬、検診などはかかりつけ医に相談することが大切です。




名越整形外科医院 院長 名越 充


(※出典:WHO「World Health Statistics 2021」)

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