令和05年10月31日
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┃ 協会けんぽ静岡支部メールマガジン(令和5年10月10日配信vol.156) ┃
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協会けんぽの山﨑です。
秋空が気持ちよく澄みわたる好季節になってきましたね。
突然ですが、10月26日は何の日かご存じでしょうか?秋に旬を迎える果物は多いですが、10月26日は「柿の日」です。1895年(明治28年)10月26日に正岡子規が奈良で「柿食えば鐘が鳴るなり法隆寺」の有名な俳句を詠んだことにちなんで定められています。今回は、そんな秋の季語にもなっている「柿」についての情報をお届けします。
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柿(kaki)は世界共通語?
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日本における柿の歴史は古く、岐阜県瑞浪市で柿の化石が発見されており、なんと人類が誕生する前から日本に柿が存在していたようです。現在のような大きな柿は奈良時代に中国から伝来し、その後日本で栽培されるようになったと考えられています。
16世紀に入るとポルトガル人により日本からヨーロッパに伝わり、その後アメリカ大陸にも広まったそうです。そのため、世界共通の生物分類に使用される学名は、「Diospyros kaki(ディオスピロス・カキ)」と言い、「kaki」という単語が含まれています。ちなみに、「Diospyros」はギリシャ語で「神の食べ物」という意味だそうです。
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静岡と次郎柿の関係
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柿は大きくわけて渋柿と甘柿の2つに分類されます。中国から伝わった柿は渋柿であり、甘柿は日本固有のものと言われています。東北から九州にかけて日本の広い地域で生産されている柿ですが、甘柿の代表的な品種の一つである「次郎柿」は、静岡県西部に位置する森町に原木があります。江戸時代末期に森町村の百姓である松本治郎が柿の幼木を見つけ、自宅に植えたことが「次郎柿」の名前の由来です。
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栄養満点の柿
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甘くて美味しい柿ですが、ビタミンCやβカロテン、カリウムやタンニンなど栄養も豊富な果物です。ビタミンCに関しては、柿1つで1日に推奨される摂取量を満たすほどです。
ビタミンC:コラーゲンの生成、免疫力の向上、美肌効果
βカロテン:老化防止
カリウム:血圧の調整
タンニン:動脈硬化の予防、二日酔いの予防
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様々な食べ方が楽しめる柿
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柿は追熟するとより甘くなりますが、軟らかい食感が気になる場合には、冷凍してみてはいかがでしょうか。洗った柿をラップに包んでそのまま一晩冷凍すると、シャーベットのようになり、また違った食感を楽しめます。
また、なかなか馴染みがないかもしれませんが、柿は果実だけでなく葉もいただくことができます。大変栄養があり、品種や季節によって含有量は変動しますが、なんとビタミンCはレモンの約10〜20倍もあるそうです。さらに、柿の葉に含まれる豊富なポリフェノールは、抗酸化作用に加え、アレルギー反応を抑える効果もあるため、花粉症対策としても注目されています。
柿の葉を使ったものとしては、柿の葉茶や柿の葉寿司などがあります。柿の葉茶はスーパーやドラッグストア等で手軽に手に取ることができるのでお試しいただきやすいのではないでしょうか。
古くから日本人に親しまれてきた柿で秋の味覚を楽しみましょう。