静岡支部

メールマガジンvol.149(2023.3.13配信）

令和05年04月28日

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┃ 　協会けんぽ静岡支部メールマガジン（令和5年3月13日配信vol.149） ┃
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　協会けんぽの鈴木です。

　日差しがやわらかく春めいて、肌に触れる風も心地よく感じられる季節となりました。暖かな陽気に心躍る反面、飛び交う花粉に悩まされる時期でもあります。花粉症は季節性アレルギー疾患なので一度発症してしまうと自然寛解は稀ですが、免疫力を高めて体調そのものを良くすることで症状の悪化は予防できるそうです。

　今回は、免疫力を高める健康食材「しいたけ」についてお届けします。

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　伊豆で生まれた名品「清助しいたけ」
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　静岡県のしいたけといえば「清助しいたけ」が有名ですね。「清助しいたけ」は、日本におけるしいたけ栽培の先駆者である石渡清助に因んで名付けられたブランド品種です。香り高く、濃厚な旨味がぎゅっと詰まった肉厚な傘は食感にも優れています。

　しいたけは平安時代の薬名辞典『本草和名』にてその薬効が紹介され、室町時代の日記『親元日記』には将軍への献上品として用いられた記述があるなど歴史の古い野菜なのですが、栽培方法が確立したのは江戸時代初期とされています。人工栽培の発祥は諸説ありますが、寒暖差はありつつも温暖で降水量が多い伊豆の気候はしいたけ栽培に適しており、その他様々な記録から信憑性が高いと考えられているようです。

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　「しいたけ」と「どんこ」は同じもの？
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　傘の形や大きさなど厳しい基準に合格した最高品質の「清助しいたけ」は「清助どんこ」に認定されます。全体のわずか1〜2％しか認定されず、静岡を代表する商品としてしずおか食セレクションに選出された実績から、贈答品としても最適です。

　この「どんこ」は「冬菇」と表記され、傘が開ききる前に採取した生しいたけを乾燥させたもの（干ししいたけ）を指しています。しいたけの傘は気温によって開く速度が変わり、冬の寒い時期は傘がゆっくり開くため十分に成長したものを収穫できることから「冬菇」は上質なしいたけという意味を持つこともあるそうです。ちなみに、傘が開ききったものは「香信」と呼ばれます。つまり、「どんこ」は干ししいたけの規格の一種なのです。

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　しいたけの栄養素
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　しいたけはその約40％が食物繊維であり、食物繊維に富むキノコ類の中でも一際豊富です。低カロリーで低糖質、野菜にはほとんど含まれないビタミンDを多く含む栄養価の高さなどから、様々なジャンルの料理で使用されています。

　　不溶性食物纖維：整腸作用

　　エリタデニン：コレステロール値の低下、血圧低下作用

　　ビタミンD：骨形成の促進、免疫力の強化

　　カリウム：血圧低下作用、利尿作用

　他にも、しいたけ特有の香気成分であるレンチナンは免疫力を高めるとされ、すでに抗がん剤として医療現場でも活用されています。古くから民間療法で利用されてきたしいたけの薬効は、科学的に証明できるものだったのですね。

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　しいたけを美味しくいただくには

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　しいたけは、乾燥させることで旨味成分のグアニル酸が生成されます。もともと含まれるグルタミン酸と組み合わさることで「旨味の相乗効果（2つ以上の旨味成分を組み合わせることで旨味が飛躍的に強くなる効果）」が発生するため、干ししいたけは生しいたけ以上に旨味に満ちているのです。

　そんな干ししいたけの旨味を堪能するなら茶碗蒸しがおすすめ。しいたけ本体はもちろん戻し汁も出汁として活用すれば、旨味だけでなく栄養もまるっと摂取できます。免疫力を強化したい場合はビタミンDの吸収を促進する鶏肉や、ビタミンCが豊富な旬の食材アスパラガスなどを加えるとよいでしょう。とはいえ、しいたけの独特な見た目や食感は好みが分かれるところですよね。苦手な方は、戻し汁を使用した味噌汁や出汁巻き玉子で旨味を楽しんでみてはいかがでしょうか。

　栄養たっぷりのしいたけで身体の免疫力を向上させて、新年度も元気に迎えましょう！

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