平成30年02月09日
こんにちは!保健師の白石です。
寒い日が続きますが、この時期特に注意が必要なのがヒートショックです。
「ヒートショック」とは、暖かい部屋から寒い部屋への移動などによる温度の急な変化で血圧が乱高下し、その血圧変動によって起こる健康被害のことです。
こうした血圧の変化は、高齢者や血圧の高い人にとっては脳出血や脳梗塞、心筋梗塞などの原因にもなります。
私たちの血圧は常に一定であるわけではなく、一日のうちでも変動があります。
多くの人は朝の血圧は低めで昼にかけて上昇していき、夕方から夜には徐々に低くなっていきます。
また、夏は低く、冬は高くなるという季節変動もあります。
冬は気温が下がるので、体温を保持しようと交感神経が働いて血管が収縮するため、血圧は上がってしまうのです。
このように絶えず変動している血圧ですが、最も危険なのが急激な温度変化です。
①入浴時のポイント
〈脱衣室・浴室のポイント〉
・浴室暖房や脱衣室暖房、小型のヒーターなどで入浴前にあらかじめ暖めましょう。
・浴室暖房乾燥機をお持ちのお宅は、浴室の扉を開けて浴室暖房をかければ脱衣室も暖まります。
・専用の暖房がない場合は、高い位置に固定したシャワーで浴槽にお湯をためると浴室全体が暖まります。
・温風タイプの浴室暖房は水にぬれた体にあたると寒く感じるため、入浴時には「弱」にする。もしくは、体に直接当たらない方向へ風向変えるとよいです。
〈湯温のポイント〉
・給湯温度を41℃以下に設定しましょう。
〈その他のポイント〉
・気温が下がる深夜や早朝の入浴は避けましょう。
・浴槽に入る前に手足など体の末端からかけ湯をしてお湯に体を慣らしましょう。
・浴槽から手すりや浴槽のへりを使ってゆっくり立ち上がるようにしましょう。
・家族と一緒に住んでいる場合は、家族にひと言かけてから入浴しましょう。
・入浴前後に水分補給を行うことも忘れずに。
・入浴前後の喫煙や飲酒は避けましょう。
②夜間や早朝のトイレに注意
冬の夜中や早朝にトイレに行く場合には、温度差が極端に開いてしまいます。
洋式トイレの場合、暖房便座を導入するのが確実な方法です。男性の場合、立った状態で排尿すると腹圧がかかり血圧上昇しやすいので、座って排尿するのもお勧めです。また冬場にトイレに行くときには、1枚上着を羽織りましょう。
③外出時も注意
室内外の温度差もヒートショックの原因となります。
冬の朝に外出するときや、仕事場から帰宅するときにも、防寒対策を万全にしましょう。
寒さに負けず頑張りましょうね!
保健師 白石 桂子