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予防歯科コラム第4回

【歯間部清掃器具】

 

 前回お話ししたように、プラークコントロールの基本は歯ブラシによるブラッシングですが、歯と歯の間(歯間部)についたプラークを効率的に除去するためには、歯間部清掃器具の使用が欠かせません。歯ブラシのみによる歯間部のプラーク除去効果は約60%であるのに対して、歯ブラシと歯間部清掃器具を併用することにより歯間部のプラーク除去効果が約80%に上がるという報告があります。そこで、今回は歯間部清掃器具についてお話しいたします。

 歯間部清掃器具には、デンタルフロスと歯間ブラシがあります。デンタルフロスは歯間部に隙間がない場合に用います。ワックスつきのものとワックスなしのものがありますが、ワックスなしのほうが使用時に糸がほぐれてプラークの除去効果が高いので、一般的にはワックスなしを使用するのがよいでしょう。ただ、歯と歯の接触がきつい場合には、すべりがよいワックスつきのほうが使いやすいと思います。使用方法は、①指に巻きつけて使用する方法、②糸で輪っかを作って使用する方法、③ホルダー付きのものを使用する方法があります。最初はホルダーつきのものが使いやすいと思いますが、慣れれば指に巻いて使用すればよいでしょう。ブリッジ(抜いた歯の代わりとなる人工の歯を、両隣の歯にかぶせる冠と一体で作ったもの)の部分に使用する特殊なデンタルフロスもあります。

 歯間ブラシは、歯間部に隙間がある場合に使用します。様々なサイズがありますので、隙間の大きさにあったサイズを使用することが歯間部のプラークの効率的な除去につながります。隙間が小さいのに無理に歯間ブラシを通そうとすると、歯ぐきを傷つけてしまい、歯ぐきがやせる原因にもなりますので注意してください。歯間ブラシが入らない場合は、デンタルフロスを使用してください。歯間ブラシはただ単に歯間部に入れるのではなく、歯の面に沿わせながら動かすことが大事です。すなわち、前の歯の横の面と後ろの歯の横の面を区別して歯間ブラシを沿わせるように動かしてください。

 歯周病は歯間部から始まります。したがって、歯ブラシによるブラッシングに加え、歯間部清掃器具を併用することは歯周病の予防に非常に効果的です。しかし、平成21年国民健康・栄養調査の結果では▼、デンタルフロスや歯間ブラシを使用している人は、20歳代で約27%、40歳代で約54%と多いとはいえない状況です。是非、今日から、1日1回、歯間部清掃器具を使ってみてください。

 お口の中がすっきりすると思います。

 

▼下記のホームページをご参照ください。

http://www.e-stat.go.jp/SG1/estat/GL08020103.do?_toGL08020103_&listID=000001072395&requestSender=dsearch

 

(関西女子短期大学 歯科衛生学科 永田 英樹 教授)