令和5年9月 ≪カリウムで高血圧対策≫
令和05年09月14日
こんにちは。今回は高血圧がテーマです。
皆さん、高血圧対策というと何が頭にうかびますか?
「塩分」でしょうか?
実は、高血圧対策としては6つのポイントがあります。
*減塩
*肥満解消
*野菜と果物を十分に食べる
*節酒
*適度な運動
*禁煙
ご存じでしたか?
今回はこの中の、「野菜と果物」についてお話したいと思います。
野菜や果物に多く含まれる栄養素に「カリウム」があります。
カリウムとは、体内に存在する量がもっとも多いミネラルです。細胞の浸透圧を維持調整する働きがあるため、生命維持活動の上で欠かせない役割を担っています。
また、体に含まれている余計な塩分(ナトリウム)を外に出す効果があることから、血圧を下げる代表的な栄養素といわれています。
日本人の食事摂取基準(2020年度版)では、生活習慣病の予防を目的とした成人1人1日当たりのカリウム摂取の目標量を、男性3000㎎以上、女性2600㎎以上としています。また、2012年に公表されたWHOのガイドラインでは、男女ともに3510㎎/日を推奨しています。
令和元年国民健康・栄養調査結果におけるカリウムの1日の摂取量は平均で2299.4㎎でした。まだまだ目標量には達していない状況です。
高血圧は、喫煙と並んで、日本人の生活習慣病による死亡に大きく影響します。
高血圧を予防することが、日本人の生活習慣病による死亡を減らすことにつながりますので、不足しているカリウムを積極的に摂取し、高血圧の予防・改善に努めましょう。
カリウムは、藻類、果実類、いも及びでん粉類、豆類、肉類、魚介類、野菜類などに多く含まれます。カリウムは水溶性で、煮たりゆでたりすると水に溶け出しますので、生野菜サラダで食べたり、生の果物で食べたりすれば、効率よく摂取することができます。
カリウムはナトリウムの排泄効果があるので、みそ汁などの汁物で食塩(塩化ナトリウム)が気になる場合は、カリウムを多く含む野菜などをたっぷり具として入れることをお勧めします。
※腎臓疾患をお持ちの方では、カリウムを制限しないといけない方もいらっしゃいますので、主治医の指示に従うようにしてください。