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メールマガジン60号(2016年11月5日)

「タバコによるお口への影響について、知っていますか?」北海道歯科医師会

タバコによるお口への影響について、知っていますか?

タバコの喫煙や受動喫煙により、末梢血管が収縮し唾液分泌量が減少するとともに、唾液の性状の変化(緩衝作用の低下)がおこります。
その影響で歯周病・虫歯になりやすい状態になります。
唾液は水の1万~10万倍も中性に戻す(食後のむし歯になりやすい酸性状態から正常の状態にする)性質があるのです。
また、歯ぐきが黒くなる歯肉色素沈着は、喫煙の刺激でメラニン色素賛成細胞が亢進し起こります。

以前から問題となっている受動喫煙が子どもに及ぼす影響として、気管支喘息などの呼吸器疾患や中耳炎、乳幼児突然死症候群、小児の発育・発達の影響、小児がんのリスクファクター上昇や小児のメタボリック症候群、ADHD(注意欠陥性多動性障がい)などがあります。また、アメリカ・シンシナティ子ども病院のチームが米公衆衛生専門誌に受動喫煙の機会が多いと子どもの読解や算数の成績が悪いという研究も発表されました。
そして非喫煙妊婦でも胎児の発育不良、低体重児出産、早産などの発生率が上昇します。

お口への影響は、むし歯 2.0倍、歯周病 1.4倍 多くなります。
親が喫煙者だと受動喫煙で80%近くの子どもの歯肉に着色があらわれます。
口腔内の皮膚は、タールやメラニン色素を吸収しやすく、乳歯列では、直下に歯槽骨があり血流量が少ない「付着歯肉」に認められ、家族が禁煙しても、直ぐにはきれいなピンク色に戻ることはできません。
屋外で扉を閉めて喫煙しても喫煙者の息からは、タバコを吸った後も長時間タバコに由来する化学物質が出ています。煙は見えなくても、有害物質が出ています。子どもは呼吸数が多く、親との密接な身体接触が多いため、親のタバコの害をまともに受けます。
また、喫煙者が周りにいることで、喫煙への抵抗感がなくなり、早期に喫煙を始めてしまう子どもが多くみられます。
北海道は、子どもとの接触が多い女性の喫煙率は2位と大差のある全国1位で、12歳児のむし歯数は長年ワースト2位、全国学力テストはワースト5位、運動能力も低迷が続いているのが現状です。