ページ上部です

2019年7月 日記を書くと血圧が下がる?

 今年の4月に日本高血圧学会より、5年ぶりの改定となる「高血圧治療ガイドライン2019」が発表され、20~74歳の一般成人の降圧目標が「130/80mmHg」に変更されました。
 国内における高血圧有病者は約4300万人と推計され、生活習慣病の中で比較すると患者数の多さはダントツです。(脂質異常2000万人・高尿酸血症500万人・糖尿病1000万人)この中でも、治療によりコントロールされているのは、約3割以下にとどまっており、7割以上は放置状態であるとされています。

 高血圧の予防・改善には、薬や生活習慣の改善(運動や食生活の改善など)が一般的ですが、「日記を書くことによって血圧が下がる(著書:精神科医・最上悠)」という著書により、日記を書くことで血圧が低下することを知りました。欧米を中心に日記(ライティング)と血圧低下の関係性について膨大な研究が行われており、多数の参加者に基づく研究によって成果が確認されているそうです。特に「感情日記」といわれる、「過去に起こった出来事とその時感じたストレスや辛い思いについて書くもの」が有効とされています。
 アメリカにおける研究では、1日に20分連続して感情日記を書いたグループは、1か月間で開始前と比べて、収縮時血圧が平均7.7mmHg低下したという報告があります。

 健康日本21の試算では、国民の平均血圧が2mmHg下がると、脳卒中による死亡者を年間で約1万人、重い症状や後遺症が残る人を約3500人減らすことが期待できるとされています。狭心症や心筋梗塞に関しても同様に、死亡者を年間で2万人減少させることが期待できるとされています。以上のことより、7.7mmHgという数値がいかに大きなものであるかがお分かりいただけるかと思います。

 また、この著書によると、薬で血圧を低下させることができなかった大動脈解離の患者が、1日15分の感情日記をつけることで、たった3週間で170mmHgから100mmHgまで血圧を下げることができたという事例も紹介されています。

 感情が健康に及ぼす影響を日記に書くことで自らの感情をコントロールし、血圧だけでなく様々な病気や生活の質を改善することに役立つとは驚きでした。私もぜひ実践してみたいと思います。