事案
生活習慣病予防健診を委託している健診実施機関が、血圧の平均値の数値について健診受診者と協会けんぽ千葉支部に誤って報告していたものです。
発生原因
手書きで記入された検査結果をスキャナーで読み取った際、血圧の拡張期の数値について誤った数値が健診システムに登録されていたため、事務担当者が手入力で修正を行いました。
手入力で修正した血圧の拡張期の数値は正しく登録されていましたが、血圧の平均値には修正された数値が反映されていませんでした。
今回の事象について、健診機関からシステムベンダーに調査を依頼したところ、健診システムの仕様によりスキャナーで登録された数値をデータベースに取り込むタイミングと、手入力での修正のタイミングがほぼ重なったことにより、修正前の数値で再計算された平均値がデータベースに取り込まれてしまったことが原因と判明しました。
判明契機
未治療者への受診勧奨対象者データを協会けんぽ本部で抽出した際、健診結果データに疑義が生じたことにより判明しました。
対応
事案判明後、受診者本人に謝罪し、正しい通知を送ることで了承いただきました。
再発防止策
健診実施機関から提出された下記再発防止策について確認し、作業手順等の徹底について改めて指示いたしました。
・健診機関よりシステムベンダーに再発防止の対応を依頼したところ、現在使用している「健診結果入力」の画面では、同様の事例が発生するため、新たに「健診・一般計測一括入力」という画面を新設して、手入力が必要な場合はこの画面から登録することで同様の事象が発生しない仕様にシステム改修を行った。