最近では、ジェネリック医薬品という言葉を耳にする機会が増えてきました。このジェネリック医薬品、どのようなお薬かご存知ですか?
患者さんのお薬代の負担を軽減させるだけではなく、日本の医療保険制度を維持していくためにも、とても大切なお薬なんです。
このページでは、ジェネリック医薬品について、わかりやすく解説するとともに、協会けんぽで実施しているジェネリック医薬品の使用促進に関する取組を紹介しています。
―目次―――――――――――――――――――――――――――――――――――――
▶ ジェネリック医薬品とは?
▶ 加入者の皆様への働きかけ
▶ 医療関係者及び各関係団体の皆様への働きかけ
▶ 広報物
▶ その他、ジェネリック医薬品に関する相談・お問い合わせ先
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12月22日は「ジェネリック医薬品の日」
1997年12月22日に厚生省(当時)が「後発医薬品の生物学的同等性試験のガイドライン」を示しました。このガイドラインにより、ジェネリック医薬品(=後発医薬品)の科学的概念の有効性が幅広く認知されました。
この日をきっかけにして、ジェネリック医薬品を正しく理解いただき、ジェネリック医薬品の使用促進のご協力をお願いします。
●令和2年2月4日プレスリリース:令和2年9月のジェネリック医薬品使用割合の目標80%に向け緊急対策
Q2 新薬とジェネリック医薬品、効き目や安全性に違いはあるの?
Q6 ジェネリック医薬品を処方してもらうにはどうしたらいいの?
ジェネリック医薬品(後発医薬品)とは、新薬(先発医薬品)と同等の有効成分・効能があると厚生労働省から認められている安価なお薬です!
そもそも、薬は医療用医薬品と一般用医薬品の2種類に分けられます。医療用医薬品とは医師の診断により病院や調剤薬局等で処方されるお薬で、一般用医薬品とはドラッグストア等で購入できる、いわゆる市販薬のことです。
さらに、医療用医薬品は新薬(先発医薬品)とジェネリック医薬品(後発医薬品)に分けられます。新薬は開発に多額の費用、時間がかかるため、特許期間が設けられていて、その新薬を独占的に製造・販売することができます。したがって、その特許期間が過ぎると、他の医薬品メーカーでも同じ有効成分のお薬を製造することが可能となり、そうやって製造されたお薬がジェネリック医薬品です。
ジェネリック医薬品は、新薬(先発医薬品)と同一の有効成分を含み、効き目や安全性が同等であると厚生労働省が承認したお薬です!
具体的には、新薬と同じように体内で有効成分が吸収されるか確認する試験等を実施していて、その品質は新薬と同等であると厚生労働省から保証されています。
また、ジェネリック医薬品は、医薬品メーカーによってお薬を飲みやすい形や大きさに変えるなどの工夫が図られていて、年々その製造技術は進歩しています。
どのような試験をおこなっているの?
ジェネリック医薬品は、新薬に比べて研究開発費用を大幅に抑えることができるためです!
新薬(先発医薬品)の開発には、10年~15年程度の長い期間を要します。また、期間だけでなく、開発にかかる費用も数百億円もの資金が必要といわれており、こうしたコストが新薬の価格に反映されています。
一方、ジェネリック医薬品(後発医薬品)は、新薬の有効成分を利用して開発されるため、その分開発期間やコストを大幅に抑えることが可能となります。そのため、ジェネリック医薬品の価格を安く設定することができます。(先発医薬品よりも3割から5割程度安くなる場合が多いです。)
出典:ジェネリック医薬品学会リーフレット
「ご存知ですか?家計にやさしいお薬を!」
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様々な疾病や身近な疾病に、ジェネリック医薬品の普及が広がっています!
ジェネリック医薬品も続々と開発されており、高血圧や糖尿病などの生活習慣病をはじめ、身近な疾病でもある、アレルギー性疾患(花粉症)や感冒(かぜ)などにもジェネリック医薬品がありますので、このような疾患でもジェネリック医薬品を使用することが可能です。
※ジェネリック医薬品が存在しない先発医薬品もあります。また、薬局によっては、在庫がない等の理由により変更することができない場合もあります。
日本では65.6%!アメリカは90%を超えています!!
ジェネリック医薬品は、世界中で広く普及しています。特に、アメリカ、ドイツ、イギリス、フランスでは、ジェネリック医薬品の使用率が70%を超えており、ジェネリック医薬品が一般的な存在であると言えます。その中で、日本のジェネリック医薬品の使用率は上昇傾向にありますが、これらの諸外国の使用率と比べると、まだ低い状況にあります。
まずは、かかりつけの医師又は薬剤師に相談をしてみましょう!
病院では医師の診察時、薬局では処方せんを薬剤師に渡す時に「ジェネリック医薬品に変更できますか?」ときいてみてください。
「ジェネリック医薬品希望シ-ル」のシールを健康保険証又はお薬手帳の余白部分に貼って、病院・薬局を受診する際に提示してください。
※健康保険証に貼る場合、印字された文字に重ならないようにご注意ください。
以下の「ジェネリック医薬品希望シール」の郵送等をご希望の方は、ご加入の都道府県支部へお問い合わせください。
「ジェネリック医薬品希望シ-ル」
(表面)
(裏面)
医師・薬剤師と相談して、自分に合ったお薬を選択することができます!
現在は、処方せんに記載されるお薬が、製品名(ブランド名)ではなく、一般名(成分名)で記載されるケースが増えています。
一般名で記載されるケースでは、調剤薬局において、先発医薬品かジェネリック医薬品か選択することができますので、薬剤師と相談をしてどちらにするか決めましょう。
また、処方せんに先発医薬品の製品名(ブランド名)が記載されていても、医師の変更不可サインがなければ、ジェネリック医薬品に変更が可能ですので、その場合も薬剤師に相談してみてください。病院内でお薬を調剤してもらっている場合には、まず担当の医師に相談のうえ変更することも可能です。
患者さんの申し出によってジェネリック医薬品を選択できる機会が増えています。医師・薬剤師・患者さんの3者でコミュニケーションをとって自分に最も合ったお薬を選択することが大事ですね。
加入者の皆様のお薬代の軽減や健康保険財政の改善につながる「ジェネリック医薬品」の普及の推進のため、処方されたお薬をジェネリック医薬品に切替えた場合に、どのくらいお薬代(薬剤料)の自己負担額が軽減されるか試算した「ジェネリック医薬品に切り替えた場合の薬代の自己負担の軽減額に関するお知らせ」(ジェネリック医薬品軽減額通知)を自己負担額が一定額以上お安くなる方へお送りします。
「ジェネリック医薬品軽減額通知の内容」や「今後の通知を希望しない場合」については、お手数ですが、サポートデスク(開設期間は以下の最新年度の情報をご確認ください)又はご加入の都道府県支部にお問い合わせください。
加入者の皆様のお薬代の軽減や健康保険財政の改善につながることから、加入者の皆様の選択肢を増やすためにお送りしています。
※必ずしもジェネリック医薬品に切り替えていただかなければいけないものではありません。
平成21年度事業についてはこちらをご覧ください。
平成22年度事業についてはこちらをご覧ください。
平成23年度事業についてはこちらをご覧ください。
平成24年度事業についてはこちらをご覧ください。
平成25年度事業についてはこちらをご覧ください。
平成26年度事業についてはこちらをご覧ください。
平成27年度事業についてはこちらをご覧ください。
平成28年度事業についてはこちらをご覧ください。
平成29年度事業についてはこちらをご覧ください。
平成30年度事業についてはこちらをご覧ください。
令和元年度事業についてはこちらをご覧ください。
令和2年度事業についてはこちらをご覧ください。
※ジェネリック医薬品使用割合はこちらをご覧ください。(医薬品使用状況)
1.ジェネリックカルテ
ジェネリック医薬品の使用割合は、支部間で格差があり、その要因は医療機関における院内・院外処方の使用割合や一般名処方率が異なるなど、支部ごとに特性があります。
協会では、これらの特性を偏差値や影響度で見える化した「ジェネリックカルテ」を活用し、支部が重点的に取り組むべき課題(阻害要因)を把握し、対策の優先順位をつけることで取組の効果的な推進に努めています。
<イメージ図>
詳細は以下をご覧ください。
〇ジェネリックカルテ(診療種別)<2019年10月診療分>
〇ジェネリックカルテ(年代別)<2019年10月診療分>
2.医療機関・薬局向け見える化ツール
~あなたの医療機関・薬局のジェネリック医薬品使用状況をお届けします~
協会けんぽでは、個別機関ごとのジェネリック医薬品の使用割合や地域での立ち位置、ジェネリック医薬品使用割合の向上に寄与する上位10医薬品などを見える化した「医療機関・薬局向け見える化ツール」を活用し、個別の医療機関や薬局へ情報提供を行うことで、ジェネリック医薬品の採用をサポートしています。
情報提供は訪問又は郵送にて送付いたしますので、医療機関及び薬局の皆様におかれましては、ジェネリック医薬品を採用する際の参考にご活用くださいますようお願いいたします。
なお、「医療機関・薬局向け見える化ツール」の提供依頼や内容に関するお問い合わせは、各都道府県支部までお問い合わせください。
<イメージ図>
詳細は以下をご覧ください。
3.医薬品実績リスト
医薬品実績リストとは、医療機関及び薬局におけるジェネリック医薬品に係る採用品目をサポートするため、実際によく使われているジェネリック医薬品の処方実績やその一般名、薬価等の情報を掲載したリストです。
医薬品実績リストは、医療機関及び薬局へ訪問する際に「医療機関・薬局向け見える化ツール」と併せて情報提供を行うことや、都道府県や各関係団体への情報発信に活用しています。
<イメージ図>
〇医薬品実績リスト<見本>
北海道・東北 | [ 北海道 | 青森 | 岩手 | 宮城 | 秋田 | 山形 | 福島 ] |
関東 | [ 茨城 | 栃木 | 群馬 | 埼玉 | 千葉 | 東京 | 神奈川 ] |
甲信越・北陸 | [ 新潟 | 富山 | 石川 | 福井 | 山梨 | 長野 ] |
東海 | [ 岐阜 | 静岡 | 愛知 | 三重 ] |
近畿 | [ 滋賀 | 京都 | 大阪 | 兵庫 | 奈良 | 和歌山 ] |
中国 | [ 鳥取 | 島根 | 岡山 | 広島 | 山口 ] |
四国 | [ 徳島 | 香川 | 愛媛 | 高知 ] |
九州・沖縄 | [ 福岡 | 佐賀 | 長崎 | 熊本 | 大分 | 宮崎 | 鹿児島 | 沖縄 ] |
1.ジェネリック医薬品希望カード
ジェネリック医薬品の希望を医師や薬剤師にお伝えしやすくするため、「ジェネリック医薬品希望カード」です。
下記の画像をクリックすると画像がウィンドウに表示されます。拡大や縮小をせずプリント出力していただき、ご使用ください。
2.ジェネリック医薬品希望シール
ジェネリック医薬品の希望を医師や薬剤師へお伝えしやすくするため、「ジェネリック医薬品希望シール」です。健康保険証やお薬手帳などに貼付してご利用ください。郵送等、ご希望の方はご加入の都道府県支部へお問い合わせください。
(表面)
(裏面)
「ジェネリック医薬品希望シール」 [241KB pdfファイル]
3.ジェネリック医薬品の普及のためのリーフレット
ジェネリック医薬品の使用を促進するためのリーフレットを作成しましたので、ぜひご覧ください。
4.ジェネリック医薬品の使用促進に関するポスター
ジェネリック医薬品の使用を促進するためのポスターを作成しましたので、ぜひご覧ください。
ジェネリック医薬品使用促進ポスター(平成24年4月処方せん様式変更) [853KB pdfファイル]
品質確保の取組み
独立行政法人 医薬品医療機器総合機構の医薬品相談室では、ジェネリック医薬品の品質、有効性及び安全性等に関する電話による相談(TEL:03-3506-9457)を受け付けています。相談室で受け付けた品質に関する意見・質問等は、ジェネリック医薬品品質情報検討会で検討されます。
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国立医薬品食品衛生研究所 |
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(独)医薬品医療機器総合機構 |
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独立行政法人 医薬品医療機器総合機構(くすり相談窓口)
TEL 03-3506-9457
社団法人 日本薬剤師会(くすり相談窓口)
TEL 03-3353-2251
日本ジェネリック製薬協会
TEL 03-3279-1890
社団法人 日本保険薬局協会
TEL 03-3243-1075
日本ジェネリック医薬品学会
TEL 03-3438-1073
厚生労働省 「後発医薬品の普及リーフレット」
http://www.mhlw.go.jp/bunya/iryou/kouhatu-iyaku/dl/22.pdf
厚生労働省 「後発医薬品の使用促進について」
http://www.mhlw.go.jp/bunya/iryou/kouhatu-iyaku/index.html
政府インターネットテレビ 「お薬代が安くなる?! ジェネリック医薬品」
http://nettv.gov-online.go.jp/prg/prg4155.html
政府広報オンライン 「ジェネリック医薬品Q&A」
http://www.gov-online.go.jp/useful/article/201309/4.html
日本ジェネリック医薬品学会 「かんじゃさんの薬箱」
(ジェネリック医薬品の検索などが行えます。)
日本ジェネリック製薬協会
「かんたん差額計算」
(ジェネリック医薬品切り替えたときのお薬代の差額を計算できます。)
(おくすり相談や医薬品ガイド、副作用情報等をご確認いただけます。)