令和2年度協会けんぽの収支見込みについては、平均保険料率を10%と設定した上で、政府予算案(診療報酬改定等)を踏まえて算出した結果、単年度収支差は5,400億円、令和2度末時点の準備金残高は3兆9,000億円が見込まれます。
収入について、収入総額は令和元年度(決算見込み)から3,500億円の増加となる見込みです。これは、保険料を負担する被保険者の増加や標準報酬月額の上昇により、保険料収入が3,200億円増加する見込みになったことによるものです。このほか、国庫補助についても560億円増加する見込みですが、これは、補助対象の保険給付費が増加したことに伴うものです。
支出について、支出総額は令和元年度(決算見込み)から3,100億円増加する見込みです。これは、加入者や一人当たり給付費の増加により、保険給付費が増加する見込みであることによるものです。
介護保険の保険料率については、単年度で収支が均衡するよう、介護納付金の額を総報酬額で除したものを基準として算出することになります。令和2年度の介護納付金の金額や令和元年度末に見込まれる不足分等を踏まえると、令和2年度の介護保険料率は、令和元年度の介護保険料率1.73%よりも0.06%ポイント上昇し、1.79%となります。
なお、介護納付金については、令和2年度は10,500億円の見込みであり、令和元年度から200億円減少する見込みです。これは、前々年度(30年度)のマイナス精算(▲600億円)の影響が大きいことと併せて、被用者保険間の負担方法における総報酬割の拡大(3/4→完全総報酬割)の影響等により、概算額の伸びが鈍化していること等によるものです。
令和2年度協会けんぽの収支見込(介護分)