平成30年度協会けんぽの収支見込みについては、平均保険料率を10%と設定した上で、政府予算案(診療報酬マイナス改定等)を踏まえて算出した結果、単年度収支差は4,500億円、30年度末時点の準備金残高は2兆6,500億円が見込まれます。
収入については、収入総額は29年度(決算見込み)から3,800億円増加する見込みとなります。これは、保険料を負担する被保険者の増加や標準報酬月額の上昇により、保険料収入が3,300億円増加する見込みになったことによるものです。このほか、国庫補助についても500億円増加する見込みですが、これは、補助対象の保険給付費が増加したことに伴うものです。
支出については、支出総額は29年度(決算見込み)から3,200億円の増加にとどまる見込みです。これは、加入者や一人当たり給付費の増加により、保険給付費が増加する要素はあるものの、診療報酬マイナス改定により、保険給付費が2,500億円の増加にとどまる見込みになったことによるものです。このほか、支出の4割を占める高齢者医療への拠出金も診療報酬マイナス改定により、300億円の増加にとどまる見込みです。
なお、平成30年度協会けんぽの収支見込みについては、診療報酬マイナス改定や制度改正等の影響を大きく受けていますが、それらの影響を除いた場合(実力ベース)の収支見込みについては、単年度収支差は約1,700億円減少し、2,900億円にとどまる見込みです。
平成30年度協会けんぽの収支見込(医療分)~実力ベースの30年度収支見込~
介護保険の保険料率については、単年度で収支が均衡するよう、介護納付金の額を総報酬額で除したものを基準として算出することになります。30年度の介護納付金の金額等を踏まえると、30年度の介護保険料率は、29年度の介護保険料率1.65%よりも0.08%ポイント減少し、1.57%となります。
なお、介護納付金については、30年度は9,700億円の見込みであり、29年度から130億円減少する見込みですが、これは、介護給付費等の介護2号被保険者の負担割合が減少(28%→27%)したことや、被用者保険間の負担方法における総報酬割の実質的な拡大(実質1/3→1/2)等によるものです。
介護保険の平成30年度保険料率について