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1月 知って備える脳卒中

導入漫画 

 

●脳卒中ってどんな病気?

寒さが一段と厳しくなる1月。寒さに対して、体は体温を逃さないよう血管を収縮させます。そのため、冬季には血圧が上がりやすくなりますが、これに伴って起こりやすくなる病気の1つに「脳卒中」があります。
脳卒中は大きく、①脳の血管が詰まって起こる「脳梗塞」、②脳の血管が破れて起こる「脳出血」・「くも膜下出血」にわけられます。
高血圧が長く続くと、血管に過度の負担がかかり、動脈硬化(血管が弾力を失い、もろくなる状態)が進行します。その結果、狭くなった脳の血管に血栓が詰まって起こるのが脳梗塞です。一方、高血圧等による動脈硬化で、硬くなった血管が破れて起こるのが脳出血、脳の動脈にできたこぶ(動脈瘤)が破裂するのがくも膜下出血です。

●脳卒中はなぜ怖いの?

脳卒中は、ひとたび発症すれば命にかかわる病気であり、昭和55年頃まで、日本人の死因の第1位を占めてきました。その後、医療の進歩などに伴って死亡率は低下し、現在では第4位となっていますが、半身麻痺や言語障害、認知症などの重い後遺症が残ることが多く、寝たきりや「要介護」となる大きな原因となっています。ある日突然発症することの多い脳卒中に対しては、予防を心がけること、そして、発症してしまったらできるだけ早く治療を受けることが何より大切です。

●脳卒中で大切な「予防」

脳卒中の主な要因として、次にあげる5つが知られています。

表1 脳卒中の主な危険因子

  • 高血圧:脳卒中に最も関連の深い危険因子。減塩や適切な降圧治療を受けることが大切です。
  • 糖尿病:糖尿病があると脳卒中が起こりやすくなることが知られています。
  • 脂質異常症:特にLDLコレステロールの値が高い人は注意が必要です。
  • 不整脈(心房細動):心臓でできた血栓が脳に飛び、脳の動脈を塞ぐことがあります。
  • 喫煙:喫煙によって血管が収縮し、血圧が上がりやすくなったり、動脈硬化を促進することがあります。

資料:国立循環器病研究センター:循環器病情報サービス「脳卒中」

中でも関係が深いのは高血圧で、寒さの厳しい冬季にはとくに気を配りたいものです。屋内と屋外との気温差はもちろん、屋内でも暖房の効いた居室と、浴室、トイレなどに温度差がある場合、血管が収縮して血圧が急上昇しやすくなります。外出時には十分に防寒し、屋内でも部屋や場所による温度差が少なくなるよう暖房や着衣に配慮しましょう。
また、糖尿病や脂質異常症があればそのケアも忘れず、生活習慣の改善を心がけて脳卒中の予防につなげていきましょう。

●もし発症したら―早期発見・治療が回復のカギ

脳卒中を発症した場合、いかに早く適切な治療を受けられるかどうかが、その後の回復のカギとなります。
そこで知っておきたいのが、脳卒中の症状です。脳卒中というと、「突然、意識を失って倒れる病」というイメージをもつ人も少なくありませんが、実際には、意識を失うほど重篤な症状がいきなり現れる人は一部に過ぎません。脳卒中の症状の現れ方は、梗塞や出血の起こった部位によって様々ですが、米国脳卒中協会では、脳卒中が疑われる場合、「FAST」と呼ばれる方法で3つの症状を確認することを勧めています。簡便なチェックポイントですから、ぜひ覚えておきましょう。

表2 FAST(米国脳卒中協会による)

Face(顔の麻痺):

「笑顔を作れますか?」→笑顔がうまく作れず、顔の片方が下がっている、ゆがんでいる。

Arm(腕の麻痺):

「両腕を挙げたままキープできますか?」→片方の腕が下がってくる。

Speech(言葉の障害)

「簡単な文章を正しく繰り返せますか?」→言葉が出てこない、ろれつがまわらない。

Time(発症時刻の確認)

これら3つの症状がどれか1つでもあれば、脳卒中の疑いが濃厚です。発症時刻を確認して、すぐに救急車を要請してください。

脳卒中の症状は多様で、ほかにも次のようなものがあります。

表3 脳卒中のその他の症状

  • 顔や手足にしびれが起こる
  • 他人の言うことが理解できない
  • 力はあるのに立てない、歩けない、フラフラする
  • 片方の目が見えない、物が2つに見える、視野の半分が欠ける
  • 片方の目にカーテンがかかったように突然一時的に見えなくなる
  • 経験したことのない激しい頭痛がする など

FASTの表にある症状が1つでもある場合には、できれば周囲の人の助けを借り、軽症でもためらわずに救急車を要請しましょう。また、脳への血流を保つため、横になって救急車の到着を待ちましょう。

[監修]新小山市民病院 理事長・病院長 島田 和幸

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