健康づくりのために、からだを動かすうえで重要なことは、「いまよりも増やすこと」です。「痩せよう」「筋力を高めよう」というように、何かを変えようと思うならば、いままでと同じことをやっていても効果を得るのは難しいです。いまよりも多く、あるいは強く行う必要があります。 |
しかし、からだを動かす時間を1日1時間あるいは30分増やしましょうと言っても、それはなかなかできませんよね。いままで歩いていたところを走ろうとしても、なかなかできないわけです。できそうにないこと、続けられないことを目標に掲げても、効果は期待できません。 |
では、どれくらいのことならできるでしょうか。「国民健康・栄養調査」という毎年公表されている調査の中で、全国の人々を対象に、「いまよりも1,000歩、あるいは10分ほど余分に歩くことができますか?」と聞いてみました。すると、60.8%の人が、「1,000歩、10分ほどであれば増やせる」と答えました。「10分増やす」ということであれば、多くの人々ができそうな無理のない目標ですし、いまよりも増やすわけですから、効果も期待できます。 |
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厚生労働省が示す健康のための目標は、10分を足し合わせて合計「1日60分」からだを動かすことです。65歳以上の方々の目標は「1日40分」です。 |
休日にまとめて行う方法でも、メタボリックシンドローム(注)など生活習慣病の予防効果があることを示す研究データがあります。
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