節約のため、自分や家族の栄養のため、シンプルに料理が好きだから...など自炊の理由はさまざまですが、なんとなく「自炊=健康的なはず」という意識はみんな持っているもの。

「今よりさらに栄養バランスに気を使わなきゃいけないのか...」とげんなりするのはまだ早い!
まずは今の食卓や献立を少し変えるところから始めてみませんか?
最初に紹介するのは、実は料理ではなく食器の変え方です。
カロリーや塩分、脂質を今より抑えたいと思っても、料理中に調整するのはなかなか手間がかかるもの。かと言って食事中に食べる量を無理やり抑えるのも、ストレスになって続けにくいですよね。
それなら、そもそも盛り付ける器や皿のサイズを小さくしてしまおう!という のがこの作戦。
新たに買いそろえなくても、まずは家にある食器で試してみて。

いつもの茶碗だと小盛りでも、小さい茶碗だと普通盛りに。 見た目の満足感がキープでき、お替わり防止につながります。

おかずは食卓で好きな量を取り分けると、食べている量が分からなくなってつい食べ過ぎてしまいがち。あらかじめ取り皿に分けておくことで、 最初に決めた量だけを食べられます。

弁当箱の大きさとカロリーは比例します。ワンサイズ小さなものに変えると自然にカロリーを調節可能。1段は野菜のおかず中心にするなど、野菜の面積を増やすとさらに効果アップ!

■片付け時短にも!ワンプレートごはんのススメ
食器の変え方に慣れてきたら、ひとつの皿に主食・主菜・副菜をすべて盛り付ける「ワンプレートごはん」もおすすめ。
仕切りがあるタイプの皿を選べば、汁気のある料理も載せられ、簡単に1食で食べる量を調整することができます。
食器の量が減るので片付け時短にもなり、一石二鳥!

自炊で意外に陥りやすいのが、ずばり味の濃さ。
さらに、外食やコンビニごはんをよく食べる人は濃い味付けに慣れてしまっており、 そもそも味の濃さに気付かないことも...。
(「日本人の食事摂取基準」2020年版より)
1日6gということは1食2gが目安。主菜がしっかり味付けされているなら、副菜は味付けしていないものにするのがおすすめです。

そのまま食べるのはもちろん、食卓で味加減を見ながら調味することで、あらかじめ味付けするよりも塩分量を抑えやすくなります。

■主菜にも気を配るなら...サバ缶・イワシ缶で簡単に魚がとれる
せっかくなら主菜もヘルシーにしたい...そんなときに取り入れやすいのが、サバやイワシの缶詰。
そのまま食べるのはもちろん、野菜と和えるだけで簡単に栄養たっぷりの青魚が摂取できます。水煮缶でもある程度塩分が入っているので、少ない調味料で味が決まりやすいのもポイントです。

食器や味付けのバランスで健康的な食卓へ一段グレードアップできたら、「食べる順番」も意識してみましょう。
野菜料理から先に食べると、野菜に含まれる食物繊維の働きによって血糖値の上昇が緩やかになることが分かっています。

野菜を最初に5~10分ほどかけて食べ、次に肉や魚などのたんぱく質、最後に ごはんなどの炭水化物を食べる、という順番が最適。
1食につき1~2皿、野菜メインの副菜を付けて、ゆっくりよく噛みながら食べましょう。

献立や調理方法そのものを見直す時間はなかなかとれなくても、今の自炊の延長線上でできることから、ゆる~く長く続けてみてくださいね!