【医療分】
令和4年度協会けんぽの収支見込みについては、平均保険料率を10%と設定した上で、政府予算案(診療報酬改定等)を踏まえて算出した結果、単年度収支差は4,600億円、令和4年度末時点の準備金残高は4兆8,500億円が見込まれます。
収入について、収入総額は令和3年度(決算見込み)からほぼ横ばいとなる見込みです。これは、政府予算案を踏まえると、被用者保険の適用拡大の影響によって、短時間労働の公務員が協会けんぽから共済組合への適用となる(被保険者数が減少する)影響等によって、保険料収入がほぼ横ばいとなることによるものです。
支出について、支出総額は令和3年度(決算見込み)から800億円減少する見込みです。これは、主に、令和2年度に拠出した拠出金等が精算されたことによって発生した戻り分(マイナス精算)の影響によって一時的に拠出金等が減少すること等によるものです。
令和4年度協会けんぽの収支見込(医療分)
【介護分】
介護保険の保険料率については、単年度で収支が均衡するよう、介護納付金の金額を総報酬額で除したものを基準として算出することになります。令和4年度の介護納付金の金額や令和3年度末に見込まれる剰余分等を踏まえると、令和4年度の介護保険料率は、令和3年度の介護保険料率1.80%よりも0.16%ポイント減少*し、1.64%となります。
なお、介護納付金については、令和4年度は1兆480億円の見込みであり、令和3年度から189億円増加する見込みです。
これは、前々年度の介護納付金を精算した際の戻り額(令和2年度に納付した介護納付金について、実績に基づいて精算された際に発生する協会けんぽへの返還額:約1,400億円)の影響により介護納付金を減少させる要素があるものの、介護給付費の増加等により増加したことによるものです。
* 介護保険料率の減少は、令和3年度介護保険料率設定時には、令和2年度末に見込まれた不足分(保険料の特例納付猶予等の影響によって466億円の不足が見込まれていた。)の影響による料率が加算されていたが、今回(令和4年度介護保険料率設定時)は、令和3年度末には不足分が解消される見込みであること等によるもの。