令和05年06月15日
最近TVなどで耳にすることが増えた「フレイル」という言葉の意味、皆さんはご存じですか?
フレイルとは、加齢に伴って運動機能や認知機能が低下していくことで体に健康障害がおこりやすくなった「健康」と「介護」の中間の状態です。具体的には「足腰の筋力が衰えて歩くのに杖が必要な状態」などを指します。
下のチェックリストで3つ以上当てはまればフレイル、1~2つ当てはまればフレイルの一歩手前の状態であるといえます。
□意識して減量していないのに半年で2~3kg以上体重が減った
□握力が男性で26㎏未満、女性で18㎏未満
□ここ2週間、わけもなく疲れた感じがする
□以前より歩くのが遅くなったと感じる(1秒当たり1m未満)
□以下の①、②のどちらにも当てはまらない
①軽い運動・体操をしている ②定期的な運動・スポーツをしている※日本版CHS基準より
意外にも、あてはまる項目が多くドキッとした方も多いのではないでしょうか?
フレイルは日々の食事の工夫で予防が可能です。中でも、筋肉の質や量を高める「タンパク質」の摂り方がポイントです。
●「体重×1g」の摂取を目指しましょう。1食の肉や魚は、「自分の手のひら一枚分」ほどが目安です。
●動物性たんぱく質(肉、魚、卵、乳製品など)は消化吸収がよく、質の良いたんぱく源です。肉は白い脂身が多い部位ではなく、赤身の部位が高たんぱくです。
●植物性たんぱく質(豆類、穀類など)は動物性たんぱく質に比べて体内での利用効率は劣りますが、脂質が少ないのでコレステロールやカロリーの過剰摂取を防ぎながらたんぱく質をとることができます。どちらも万遍なくとることで栄養素の偏りが小さくなります。
●1日トータルの量も大切ですが、朝昼夕で均等に摂取することで筋肉などを作る体たんぱく合成がより高まります。朝食は時間がなくパンだけ、コーヒーだけになりがちですが、ゆで卵や牛乳、納豆など手軽にとれるたんぱく源を利用しましょう。
●運動後は筋肉への血流が増え、摂ったたんぱく質が合成されやすくなります。
私たちの体は日々食べたもので作られています。量や質と併せて、3食の栄養素の配分や摂取のタイミングについても意識していきましょう。