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健康経営コラム第2回

「健康経営を取り巻く全国の動向」

 

健康寿命の延伸と健康経営

 日本再興戦略に基づく「健康寿命の延伸」は、経営者に従業員の健康づくりについての必要性を強調しています。

 経済産業省は、健全な企業経営と従業員の健康づくり活動を推進している企業(一部上場企業)に対して「健康経営銘柄」を認証するようになりました。健康経営銘柄として認定された企業は、株価やリクルートにおいてもその効果が認められています。

 日本政策投資銀行は、すでに独自の健康経営評価基準を用いて、高額融資に対して低金利優遇を実施しています。

 健康経営銘柄の選定基準は、ROEなど財務についても一定の成果を求められていますので、厳しいものがあります。

 一方、中小規模事業場においては、一部の協会けんぽと連携して、健康診断受診率、職場禁煙化、管理職研修などの実施状況の結果から、「健康経営事業所認定」をするようになっています。

 健康経営事業場と認定されると、銀行からの融資が優遇され、また、従業員のローンも優遇されるなどのメリットが導入されるようになってきました。経営者にも従業員にも健康経営の恩恵を享受できることで、労使一体となって健康経営に取り組むことで、職場の生産性の向上が期待されるところです。

 

 

中小規模事業場の健康経営

 さらに、経済産業省は、本年「健康経営優良法人認定制度」を導入することを発表し、今後中小企業、医療法人を対象として認定することが決定しています。

 さらに、経営者に対するインセンティブという視点から、公共事業に対する入札に際して、ポイントを付加することも検討されています。

 健康経営銘柄等に指定されることで、採用広告にも明示できる予定であり、優秀な人材を採用することができるようになります。

 

 ところで、健康経営に取り組むにはいったいどうすればよいのか、という質問が出てきそうです。

 そこで、経済産業省と東京商工会議所が、「健康経営アドバイザー」制度を導入し、健康経営の普及啓発とどのようにして健康経営実践するのか、についての研修会を開催しています。健康経営の敷居を低くして多くの企業が関心を持ってもらうための試みであるといえます。

 

 悪貨は良貨を駆逐するというグレシャムの法則に例えるならば、健康経営はブラック企業を駆逐する、ということでしょうか。人を育てる国家百年の計は、今や百年企業を創出するための計として健康経営が位置づけられているのです。

 

 

(NPO法人 健康経営研究会 理事長 岡田 邦夫 先生)