簡単!3つのポイントを紹介
私たちの食生活に欠かすことのできない「食塩」ですが、平成28年「国民健康・栄養調査」によると、福島県は全国で2番目に食塩摂取量が多いという結果でした。
食塩の摂取基準量が「男性7.5グラム未満・女性6.5グラム未満」に対し、全国平均が「男性10.8グラム・女性9.2グラム」、福島県は「男性11.9グラム・女性9.9グラム」でした(※1)。食塩の過剰摂取は、福島県民にとって大きな健康課題となっています。
どうして減塩が必要なの?
食塩の摂り過ぎが「高血圧」の発症に関わることをご存知の方が多いと思います。高血圧治療ガイドライン2019によると、日本人において高血圧の人数は約4300万人と推定されています。そのうちの33%は病院も受診せず自分が高血圧だという認識がないと言われています(※2)。自覚症状がないことも多いために危機感を持ちにくい病気ですが、高血圧は、心疾患や脳血管疾患といった命に関わる病気のリスクを高めることが明らかになっています。そのため、減塩は健康寿命を延ばす一つの方法とも言えます。
毎日の食習慣を見直そう
「減塩」するためには、料理に使う調味料を減らして薄味にすることはもちろんですが、まずは食習慣を見直してみましょう。毎食味噌汁やスープを飲んでいる人は、1食汁物を外すことで約1.0g塩分を減らすことができます。主菜(メインのおかず)の付け合わせの野菜にはドレッシングなどの味付けをせず、主菜と交互に食べることで口の中がリセットされておかずの塩分を感じやすくなります。
見えない塩分にもご注意を
また、目に見えない塩分があることにも意識を向けてみましょう。食パン6枚切り1枚には約0.7g、ゆでうどん1人前には約1.0gの塩分が含まれています。お寿司のシャリの酢飯にも10貫分で約2.0gの塩分が含まれています。さらに醤油をつけて食べることを考えると、寿司は減塩したい時には食べ方に注意が必要ですね。
風味でおいしく、バランスよく
「減塩食」は味気ない…というイメージがあるかもしれません。塩分を減らした分、レモン汁や大葉、みょうが、ねぎ、しょうが、ごまなどの香りのある食材をプラスすると、風味が増しておいしく減塩することができます。
誰でも年齢とともに血圧は上昇していきますが、塩分摂取量の多い人は上昇の度合いが高く、早く高血圧になると言われています。現在血圧が高くない方でも、若いうちから塩分を控えた食生活を続けることで高血圧の予防につながります。
早速今日から減塩の取り組みを1つ、あなたも始めてみませんか?
※1 平成28年「国民健康・栄養調査」
※2 日本高血圧学会 高血圧治療ガイドライン2019