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【腎臓の病気】 新たな国民病、「慢性腎臓病(CKD)」

腎臓の病気 | 気になる病気 | 全国健康保険協会

腎臓の役割とおもな病気

 

●腎臓の機能が低下する病気、腎臓病

腎臓は、血液をろ過して尿をつくり、老廃物や有害物質を尿として体外へ排出するという重要な役割を担っています。また、尿の量や濃度を調節することで体内の水分や塩分の調整を行ったり、血圧を調整するホルモンや血液をつくるためのホルモンを分泌したりするのも腎臓の機能の1つです。
腎臓病とは、これらの腎臓の機能が何らかの原因で低下したものをいいます。腎臓病には、炎症や感染などが原因で起こる糸球体腎炎、腎盂腎炎などの病気のほか、高血圧や糖尿病などその他の病気が原因で起こる次のものがあります。
腎臓の病気 

 

腎硬化症

高血圧が原因で腎臓の細い血管(細動脈)の動脈硬化が進み、腎機能の低下をもたらすものをいいます。高血圧の状態が長く続くと、腎臓の細動脈に圧力がかかり、細動脈硬化が進行します。細動脈の内腔が狭くなるため、腎臓への血流が悪くなり、その結果、腎臓が硬く小さくなります。

糖尿病性腎症

糖尿病に合併して起こる腎障害で、糖尿病の三大合併症の1つとされています。高血糖の状態を長年放置した結果、尿中にたんぱくが排出されるようになり、徐々に腎機能が低下します。

腎臓がん

 

●新たな国民病、「慢性腎臓病(CKD)」とは?

近年、「慢性腎臓病(CKD)」という疾患が注目されています。CKDは1つの病気を表す病名でなく、腎機能が慢性的に低下している状態を指す総称です。血液検査や尿検査などによって、腎機能の低下や尿たんぱくなどが3ヵ月以上にわたって確認されると、CKDと診断されます。そのため、慢性糸球体腎炎や腎硬化症、糖尿病性腎症など、慢性的に経過する腎臓病がCKDの原因となります。

 

 

腎臓病は、なぜ恐いの?

 

●慢性腎不全から人工透析へ

腎臓病の恐ろしいところは、慢性化した腎臓病の行き着く先は「慢性腎不全」であるということです。
「腎不全」とは、何らかの原因で腎臓の機能が著しく低下した状態をいい、短時間で急激に腎機能が低下する「急性腎不全」と、長い時間をかけて徐々に機能が低下してくる「慢性腎不全」があります。
慢性腎不全は、腎機能がもとに戻る急性腎不全と違い、もとの状態に回復することはありません。腎機能の低下が著しく、進行を止められない場合は人工透析や腎移植が必要になります。

 

●慢性腎臓病(CKD)は心疾患や脳血管疾患のリスクを高める

近年、CKDがあると、狭心症や心筋梗塞といった心疾患や、脳梗塞などの脳血管疾患を発症するリスクが高くなることがわかってきました。
CKD患者は高血圧や糖尿病などを合併していることが多いので、これらの生活習慣病と相まって動脈硬化が進みやすくなります。

 

 

腎臓病の原因は?

 

●慢性腎臓病(CKD)の危険因子とは?

高血圧や糖尿病、脂質異常症などの生活習慣病はCKDの発症リスクを高め、腎機能低下を加速させることがわかっています。
そして、生活習慣病には肥満、喫煙、多量の飲酒、運動不足、ストレスなどといった共通の原因があり、これらの原因はそのままCKDにも当てはまります。かつて腎臓病と生活習慣はあまり関係がないと考えられていましたが、近年、CKDは生活習慣病の1つとして扱われるようになっています。

 

■慢性腎臓病(CKD)の危険因子

  • 高血圧
  • 糖尿病
  • 脂質異常症
  • 肥満
  • 喫煙
  • 多量の飲酒
  • 運動不足
  • ストレス

 

 

腎臓病を予防・改善するために

 

●危険因子は生活習慣の改善で減らすことができます

CKDの発症や進行を抑えるためには、まずは生活習慣を改善することが大切です。
なかでも喫煙はCKDの発症・悪化に直接関与していると考えられます。喫煙者は直ちに禁煙することが重要です。お酒は適量であれば腎臓に影響を与えませんが、多量の飲酒はCKDの危険因子となるので、飲みすぎには注意しましょう。
食生活では、塩分のとりすぎは高血圧の原因となるだけでなく、腎臓に大きな負担をかけます。減塩を心がけましょう。
さらに、CKDの危険因子となる生活習慣病を予防するためにも、肥満の改善、適度な運動、ストレスをためないことなども大切です。
また、健診で高血圧や糖尿病などを指摘されている人は、これらの病気の危険因子を減らすとともに、病気を正しく治療することも大切です。

 

■生活習慣改善のポイント

ウォーキング

 

●こんな検査でわかります

健診では、尿検査や血液検査で腎臓病の有無を調べます。
通常、尿には微量のたんぱく質が含まれていますが、腎臓病などがあると、尿中のたんぱく質が通常よりも多くなります。尿検査の「尿蛋白」では、尿中のたんぱく質の量を調べることで、腎機能障害などを見つけることができます。尿検査の「尿潜血」や「尿沈査」では、腎結石や尿管結石の有無を知る手がかりとなります。
 また、腎機能が低下すると、血液中にクレアチニンという成分が多くなります。血液検査の「血清クレアチニン」では、腎機能障害や腎機能の程度がわかります。
各検査項目の詳細については、こちらをご覧ください。