埼玉支部 第3期保健事業実施計画(データヘルス計画)
データヘルス計画とは
医療保険者が健康診査の結果や診療報酬明細書等から得られる情報、各種保健医療関連統計資料その他の健康や医療に関する情報を活用し、費用対効果の観点も考慮しながらPDCAサイクルに沿った効果的かつ効率的な保健事業の実施を図るために策定する計画です。
健康課題・目標
埼玉支部の生活習慣病に関係する医療費や健診結果データの分析の結果、以下のような課題があることがわかりました。
健診受診率・特定保健指導実施率が低い。
LDL、血圧のコントロール不良の方が全国平均を上回っている。一方、脂質、血圧の服薬を行っている方は全国平均を下回っている。
疾病別一人当たり医療費は、循環器系疾患が入院で2位、入院外で1位。
虚血性心疾患の死亡率が全国平均を上回っている。
これらの課題を踏まえ、埼玉支部は2024(令和6)年度から2029(令和11)年度の第3期データヘルス計画において、虚血性心疾患の原因となるLDLコレステロールや血圧のコントロール不良群の割合を2022(令和4)年度から増加させないことを目標とした計画を策定し、県、市町村、各種団体、医療機関、事業所など関係する皆様と様々な連携を行い、健康寿命の延伸・医療費適正化の取組を進めます。
※第3期データヘルス計画 健康課題・目標イメージ
第3期データヘルス計画
1.健診受診率の向上
【被保険者】
受診率が低調かつ、メタボリックシンドローム該当者割合が高い総合工事業及び道路貨物運輸業へ、
生活習慣病予防健診の受診及び事業者健診データ提供についての勧奨を実施する。
【被扶養者】
未受診者が多い都市部において、自治体と連携し、協会が実施する特定健診と自治体が実施するがん検診等が
同時に受診可能な集団健診を実施するとともに、歯科健診等の付加価値を付けた集団健診を実施する。
2.特定保健指導実施率の向上
健診当日に健診機関から特定保健指導対象者へリーフレットを配布することで、対象者の理解を促進する。
外部委託による情報通信技術(ICT)を活用した保健指導を行う。
大企業を対象として健康経営を切り口とした利用勧奨を行う。
事業所を通しての特定保健指導のご案内を不可とされている対象者へ、自宅あてに利用勧奨を実施する。
3.未治療者に対する受診勧奨
健診機関において、健診当日に面談による受診勧奨や健診結果通知に受診勧奨文書の同封を実施する。
健診受診後、医療機関への受診が確認できない重症域者へ文書と電話で受診勧奨を実施する。
4.健康経営の推進
関係団体と連携して健康宣言事業所を拡大するとともに、健康優良企業の認定を行う。
関係団体のサポートや健康情報を定期的に健康宣言事業所へ提供する。
健康宣言事業所を対象にオンライン、訪問等による健康づくりセミナーを実施する。