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医療機関のかかり方で上手に節約!

 少しでも安く買い物をして食費を節約、こまめに電気を消して電気代を節約等、日頃から節約を心がけている人は多いことでしょう。では、「医療費」に関してはいかがでしょうか? 「健康にかかわることだから…」と医療費を気にせずに受診する人も少なくないのではないでしょうか?

 ところが、医療機関に支払う医療費も、ちょっとした心がけで節約することができるのです。節約といっても、具合が悪いのに受診せずに我慢するということではありません。ここでは医療費節約のポイント、すなわち上手に受診して医療費の無駄を減らすコツをご紹介します!

 

医療費を減らす5つのポイント

1.「かかりつけ医」をもとう!

 できるだけ家の近所に「かかりつけ医」をもち、かぜなど日常よくある病気のときは、まずは「かかりつけ医」を受診しましょう。

 

2.ハシゴ受診は体とお金の負担が大きい

 病気やけがの治療中に、自分の判断だけで受診先を変える「ハシゴ受診」は、身体的にも経済的にも大きな無駄につながるのでやめましょう。

 

3.時間外受診は割増料金になる

 休日や夜間に救急対応してくれる医療機関は医療費が「割増料金」になることをご存じですか? やむを得ない場合を除き時間外受診は控えましょう。

 

4.意外に高い子どもの医療費

 医療費の単価は大人も子どもも基本的には同額ですが、乳幼児の場合は加算がつくものがあります。

 

5.子どもを病院に連れて行くか迷ったら救急相談へ

 軽い症状で受診が必要かどうか迷ったときは、まずは「小児救急電話相談」を利用しましょう。

 

医療費の節約は、健康保険財政の改善につながります。医療費についての理解を深め、ご協力をお願いいたします。

 

1.「かかりつけ医」をもとう!

「かかりつけ医」とは?

 

 「かかりつけ医」とは、日常的な診療や健康管理など行ってくれる身近なお医者さんや医療機関のことをいいます。「病院にかかるなら大病院の方が安心だ」と、思われる人もいるかもしれませんが、そうとは限りません。

 

 

 

 大学病院や都道府県立病院など、高度な設備を備えた大病院は、本来、がんや難病など、高度な検査や治療を必要とする患者さんを対象としています。ですから、軽症の患者さんが紹介状を持たずにいきなり受診すると、何時間も待たされることがあります。大病院は「3時間待ちの3分診療」などとよくいわれますが、長時間待たされた挙げ句、じっくり話を聞いてもらうことも、きめ細やかなアドバイスを受けることもできなかった、などということも起こり得ます。

 かかりつけ医は、通いやすく、待ち時間が少ないという点からも、家の近所にある診療所や小規模の病院がおすすめです。普段からあなたの健康状態を把握し、重大な病気や特殊な病気が疑われる場合は、高度な検査や治療が受けられる専門医や大病院を紹介してくれるようなお医者さんこそが、かかりつけ医にふさわしいといえます。

 

「かかりつけ医」をもつことが医療費節約の第一歩

 ちょっとしたかぜなどでいきなり大病院を受診するのは、経済的にも無駄が多く、おすすめできません。ベッド数200床以上の病院では、紹介状を持たずに受診すると、初診料に特別料金を上乗せしてもよいことになっています。この特別料金は病院が自由に設定でき、平均すると約2,000円、病院によっては8,000円以上の金額を設定しているところもあります。

 生活習慣病など状態の安定した慢性病の人や、普段は健康な人が風邪などの軽症で受診するときは、まずは近所の「かかりつけ医」を受診するようにしましょう。 

 特別料金加算

※健康保険適用部分の自己負担額については、70歳未満は上記の3割、未就学児は2割、70歳から74歳の方は2割(ただし、平成26年3月31日以前に70歳になった被保険者等(誕生日が昭和14年4月2日から昭和19年4月1日までの方)は1割)、70歳から74歳の現役並み所得者は3割です。

※初診料は病院の規模にかかわらず、2,820円です。

 

かかりつけ医をもつメリット

  • 待ち時間が少なく、じっくり診察してもらえる
  • 初診時や再診時に「特別料金」を加算される心配がない
  • 同じ医者に継続して診てもらうことにより、病歴、体質、生活習慣などを把握・理解したうえでの治療やアドバイスが受けられる
  • 必要に応じて、専門医や大病院に紹介状を書いてもらえる
  • 医者と顔なじみになることで、質問や相談がしやすくなる  など

 

2.ハシゴ受診は体とお金の負担が大きい

安易な理由で医者を渡り歩く “ハシゴ受診”は無駄ばかり

 

 

 病気やけがの治療を受けているお医者さんから、別のお医者さんに変わることを「転医」といいます。転医といっても様々なケースがあり、主治医の判断で、より専門的な検査や治療が受けられる病院を紹介されて転医する場合もあれば、引っ越しのためにお医者さんを変えざるを得ない場合もあります。

 一方で、「なかなか症状がよくならないから」、「新しくできた病院の方がよさそうだから」など、安易な理由で次から次へとお医者さんを変えるのは“ハシゴ受診”と呼ばれ、患者さんの側に大きなデメリットが生じます。

 

 

 

 たとえば、転医する度に転医先では「初診料」がかかります。転医先が大病院の場合、紹介状がないと特別料金が加算されることもあります。さらに、同じ検査がくり返され、同じような薬を処方されるので、その分医療費を多く支払うことになります。とくに検査の中でもCTやMRIなどの画像診断は検査料が高く、繰り返し受けることは体にも大きな負担となります。

 かかりつけの主治医は、病気の経過や薬の効果などをみながら、最も効果的な治療を施してくれるものです。安易な転医をくり返していると、治療はその都度ふりだしに戻り、症状改善にも無駄に時間がかかってしまいます。治療法や治療効果に疑問や不安がある場合は、積極的に主治医に質問するなど、コミュニケーションを図る努力をしてみましょう。

 

転医の際は、まず主治医に相談を

 現在かかっている医療機関では受けられない専門的な検査や治療を望む場合などは、主治医に相談して紹介状を書いてもらいましょう。紹介状があれば、転医先に検査結果や経過が伝わるので、検査や治療の重複を避けることができ、初診料に特別料金が加算されることもありません。

 また、がんなどの重大な病気と診断され、その診断結果や治療法について納得できない、あるいは疑問や不安がある場合などは、「セカンドオピニオン」を申し出ることもできます。セカンドオピニオンとは、患者さんが納得できる治療を受けるために、主治医以外のお医者さんの意見を求めることをいい、セカンドオピニオンを申し出ると、主治医は紹介状に加えて検査結果や画像情報など必要な情報を紹介先に渡してくれます。

 紹介状を書いてもらうには費用がかかりますが、健康保険が適用され、初診時の特別料金加算や検査等の重複がなくなるので、結果的に医療費の節約になります。はしご受診は医療費がかさむ

※上記には健康保険が適用されます。自己負担額については、70歳未満は上記の3割、未就学児は2割、70歳から74歳の方は2割(ただし、平成26年3月31日以前に70歳になった被保険者等(誕生日が昭和14年4月2日から昭和19年4月1日までの方)は1割)、70歳から74歳の現役並み所得者は3割です。

 

3.時間外受診は割増料金になる

急病時以外、夜間や休日の受診はしない

 

 

 夜間や休日に診察してくれる医療機関はとても心強い存在ですが、診療時間外に受診すると、初診料や再診料に加算がつくことをご存じですか?

 初診時にかかる平日の時間外の加算は、基本的に850円ですが、日曜・祝日・年末年始の休日加算は2,500円になります。さらに、22時〜6時までの深夜加算は4,800円と高額です。再診時はもちろん、調剤薬局でも時間外は加算がつきます。

 

 

 

 夜間や休日は限られた検査や治療しか受けられない場合が多く、診療時間内にあらためて受診する必要があります。急病の場合はやむを得ませんが、軽症の場合は、安易に時間外受診することはやめましょう。

 

診療時間内でも加算されることがある

 一方で、早朝や夜間、休日を診療時間としている診療所(19床以下)がありますが、診療時間内であっても、時間帯によっては初・再診時に「夜間・早朝等加算(500円)」がつくことがあります。調剤薬局も同様(「夜間・休日等加算(400円)」)です。

 「平日や日中は忙しいから」という理由で、夜間や休日に受診している人は、できるだけ平日の日中に受診するよう心がけましょう。

早朝・夜間・休日の加算

 

病院・診療所(初診)

病院・診療所(再診)

調剤薬局

時間外加算

概ね8時前と18時以降

土曜日は8時前と正午以降

850円

650円

調剤基本料と

同額を加算

 休日加算

日曜日・祝日・年末年始

2,500円

1,900円

調剤基本料の

1.4倍を加算

 深夜加算

22時〜6時

4,800円

4,200円

調剤基本料の

2倍を加算

 夜間・早朝等加算

 (診療所のみ)

 18時〜8時

 土曜日は正午〜8時

500円

※診療時間内であっても加算されます。 

 夜間・休日等加算

19時〜8時

土曜日は13時〜8時

400円

※  上記のうち、いずれか1つが加算されます。

※  医療機関や診療態勢によって、加算等が異なる場合があります。

※  上記には健康保険が適用されます。自己負担額については、70歳未満は上記の3割、未就学児は2割、70歳から74歳の方は2割(ただし、平成26年3月31日以前に70歳になった被保険者等(誕生日が昭和14年4月2日から昭和19年4月1日までの方)は1割)、70歳から74歳の現役並み所得者は3割です。 

 

4.意外に高い子どもの医療費

「子どもの医療費は安い」は間違い

 

 最近は子育て支援策の一環として、子どもが医療機関にかかった際、医療費の自己負担額の一部あるいは全部を補助する自治体が増えています。この場合、窓口で支払う金額が少なかったり無料だったりするため、「子どもの医療費は安い」と思っている人もいるかもしれませんが、実際には大人と同額あるいはそれ以上の医療費がかかっており、その大半は協会けんぽが負担していること、つまりみなさんの保険料から支払われていることを知っておいてください。   

  

乳幼児の初診料や検査料は大人よりも高い

 日本の医療費の計算方法は「出来高払い方式」で、検査や処置などそれぞれに料金が設定されています。それぞれの単価は大人も子どもも基本的には同額ですが、6歳未満の子どもの場合は加算がつくものがあります。

 初診料には750円、再診料には380円の乳幼児加算がつきます。また、心電図検査や超音波検査などの検査のなかには、通常の検査料に15~60%の加算がつくものがあります。

 夜間や休日など診療時間外に受診すると通常でも時間外加算がつきますが、6歳未満の子どもの場合、加算はさらに高額になります。

 

乳幼児加算の例

〈初・再診料〉

・初診料

 通常

 2,820円

 6歳未満

 750円加算

 

・再診料

 通常

 720円

 6歳未満

 380円加算

 

〈検査料〉※心電図検査、超音波検査、脳波検査などの「生体検査」

 

 新生児  60%を加算
 3歳未満  30%を加算
 3歳以上6歳未満  15%を加算

〈早朝・夜間・休日の加算〉

   通常  6歳未満
  時間外加算

概ね8時前と18時以降

土曜日は8時前と正午以降

850円

2,000円

  休日加算

日曜日・祝日・年末年始

2,500円

3,650円

深夜加算

22時〜6時

4,800円

6,950円

 

※上記には健康保険が適用されます。自己負担額は上記の2割です。

 

5.子どもを病院に連れて行くか迷ったら救急相談へ

夜間や休日の子どもの受診は症状をみて慎重に

 

 子どもの急な発熱などが心配で、軽い症状でも救急外来などに連れて行く場合が見られますが、救急外来は本来、緊急を要する重症患者を治療するためのものです。軽症の子どもたちで救急外来がいっぱいになってしまうことを避けるため、受診が本当に必要かどうか落ち着いて検討しましょう。また、夜間や休日の6歳未満の子どもの場合は高い加算がつくことも覚えておきましょう。 

 

 

 

 なお、夜間や休日などに子どもを受診させるべきかどうか迷ったときは、受診前に、以下に紹介する子どもの救急専門の電話相談やホームページの情報を活用してみましょう。

 

「小児救急電話相談」

 夜間や休日の急な子どもの病気にどう対処したらよいのか、医療機関を受診すべきかどうかなど判断に迷ったときに、小児科医や看護師などの専門家に電話で相談できる制度です。全国同一の短縮番号「♯8000」をプッシュすると、住んでいる都道府県の相談窓口に自動転送され、小児科医や看護師から子どもの症状に応じた適切な対処法や、受診する医療機関等についてアドバイスを受けることができます。

 なお、受付時間等は都道府県によって異なるので、詳しくは厚生労働省のホームページでご確認ください。

 

「厚生労働省」ホームページ:小児救急医療電話相談事業(#8000)について

http://www.mhlw.go.jp/topics/2006/10/tp1010-3.html

 

「こどもの救急」

 社団法人日本小児科学会が管理運営するホームページです。対象年齢は生後1ヵ月~6歳で、夜間や休日などの診療時間外に医療機関を受診するかどうか、判断の目安を提供しています。発熱や下痢、おしっこが出ない、皮膚のブツブツ、動物に咬まれたなど、代表的な症状に対して、受診すべきかどうかの目安や、家庭でのケア方法を知ることができます。

 

「こどもの救急」のホームページ

http://www.kodomo-qq.jp/