都道府県単位保険料率に関するQ&A
Q1 なぜ都道府県毎の保険料率に移行するのですか。その理由や意義について詳しく説明してくださ い。
Q2 都道府県毎の保険料率の設定に際しては、地域間の年齢構成や所得格差の調整を行うということですが、これらの詳しい内容はどうなっていますか。
Q3 保険料率が急激に上昇する場合には激変緩和措置が講じられることとされていますが、その内容はどうなっていますか。
Q4 高齢者医療の拠出金などは、都道府県毎の保険料率にどのように反映されていますか。
Q6 都道府県毎の保険料率の格差の縮小や料率の高い支部への支援などについて、協会としてどのような取組みを行っていくのですか。
Q1 なぜ都道府県毎の保険料率に移行するのですか。その理由や意義について詳しく説明してください。
○ 政府管掌健康保険においては、全国一律の保険料率で運営していましたが、疾病の予防等の地域の取組によって地域の医療費が低くなっても、保険料率に反映されないという問題点が指摘されていました。
○ 他方、国民健康保険では市町村毎に地域の医療費が保険料の水準に反映されていますが、格差が大きい(最大約4.7倍)という問題点が指摘されていました。
○ こうした中で、平成18年度の医療制度改革では、かねてからの医療保険制度体系に関する議論を踏まえ、政府管掌健康保険、国民健康保険、後期高齢者医療制度を通じて、都道府県単位の運営を基本とする改革が行われました。
○ すなわち、国民健康保険については、高額な医療費は市町村国保で共同して拠出して対応する事業を実施するなど、都道府県単位での財政運営を推進することとなりました。また、75歳以上の方の医療については、後期高齢者医療制度を創設し、都道府県単位で広域連合を設立して運営することとなりました。さらに、政府管掌健康保険については、国から切り離した公法人(全国健康保険協会(協会けんぽ))が運営することとし、都道府県毎に支部や評議会を設け、保険料を負担する加入者や事業主のご意見を反映した自主自律の運営を図るとともに、都道府県単位の財政運営を基本としていくというものです。
○ 医療保険と表裏一体である医療提供体制の整備や、医療保険とも密接に関連する健康づくりや介護については都道府県が計画を策定し、推進しています。このため、医療保険についても、医療提供体制や健康づくりなどと同様、都道府県単位を基本とした運営へと改革を進めていくというのが医療制度改革の基本的な考え方です。
○ 今般の協会けんぽにおける都道府県毎の保険料率への移行についても、上記のような医療制度改革の一環として実施が決まったものです。都道府県毎の医療費の地域差を反映した保険料率となり、今後、疾病の予防などにより地域の加入者の医療費が下がれば、その分の保険料を下げることが可能となる仕組みとなります。
○ このため、今後は、都道府県毎に、加入者の皆様の健康を増進し、疾病の予防などを推進していくことが一層重要となります。協会としては、都道府県毎の保険料率への移行をしっかりと受けとめ、健診や保健指導などの予防事業など、地域に密着した保険運営を進めていくこととしています。
Q2 都道府県毎の保険料率の設定に際しては、地域間の年齢構成や所得格差の調整を行うということですが、これらの詳しい内容はどうなっていますか。
○ 都道府県毎に地域の医療費や所得水準をそのまま保険料率に反映させた場合には、年齢構成の高い県ほど、医療費が高く、保険料率が高くなります。また、所得水準の低い県ほど、同じ医療費でも保険料が高くなります。
○ このため、協会けんぽにおける都道府県毎の保険料率の設定に当たっては、地域の医療費や所得水準の違いがそのまま反映されるのではなく、相互扶助と連帯の観点から、年齢構成の違いに伴う医療費の差や所得水準の違いに起因する財政力の差は都道府県間で相互に調整した上で、保険料率を設定することとなっています。
○ 具体的には、年齢調整については、各都道府県の年齢構成も一人当たり医療費も全国平均と同じとした場合の医療費と、各都道府県の年齢構成はそのままとして、一人当たり医療費は全国平均と同じとした場合の医療費の差額を調整します。この結果、年齢構成の高い都道府県支部は調整額を受け取り、年齢構成の低い都道府県支部は調整額を拠出し、都道府県間で年齢構成に起因する医療費の負担が調整されることとなります。
○ 所得調整については、全国の総医療費を都道府県毎の所得水準(総報酬額)に応じて配分した額と、都道府県毎の加入者数に応じた平均的な医療費との差額を調整します。この結果、所得水準の低い都道府県支部は調整額を受け取り、所得水準の高い都道府県は調整額を拠出し、都道府県間で所得水準に起因する財政力が調整されることとなります。
○ このように、都道府県毎の保険料率は、年齢調整や所得調整を行った上で、都道府県毎に収支が均衡する保険料率を設定するものであり、都道府県毎の医療費の地域差を反映した保険料率となります。
(参考)
・都道府県単位保険料率の算定方法の詳しい内容はこちら [179KB pdfファイル]
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Q3 保険料率が急激に上昇する場合には激変緩和措置が講じられることとされていますが、その内容はどうなっていますか。
○ 都道府県毎の保険料率への移行に当たっては、その円滑な移行を図るため、平成25年9月までは、激変緩和措置を講じた上で、保険料率を設定することとなっています。
○ 平成21年度の激変緩和措置の具体的内容は、国の政令で定められており、実際の保険料率と全国平均の保険料率との差が1/10に調整されます。
Q4 高齢者医療の拠出金などは、都道府県毎の保険料率にどのように反映されていますか。
○ 後期高齢者医療制度の支援金や前期高齢者医療制度の納付金など、高齢者医療の関係の拠出金については、協会全体で負担するものですので、これらに係る保険料率は全国一律のものとして保険料率に反映することとなっています。
○また、協会の事業経費についても基本的には協会全体で負担することとなっており、全国一律の保険料率として反映されていますが、都道府県支部毎の上乗せや独自の事業やサービスについては、都道府県毎の保険料率に適切に反映させることとなっており、地域の実情を踏まえた取組を推進しやすい仕組みとなっています。
○都道府県毎の保険料率については、国の政省令で定める算定基準に基づき、協会で基礎データ等を設定し、都道府県毎の保険料率を算定します。
○都道府県毎の保険料率の決定に当たっては、都道府県毎の支部長が評議会における意見を聴いた上で、協会の理事長に意見の申出を行った上で、運営委員会の議を経て、保険料率を決定します。さらに、厚生労働大臣の保険料率の変更の認可を受けて、保険料率が確定し、公示されます。
Q6 都道府県毎の保険料率の格差の縮小や料率の高い支部への支援などについて、協会としてどのような取組みを行っていくのですか。
○ 都道府県毎の保険料率の移行に伴い、今後は、都道府県毎に、加入者の皆様の健康を増進し、疾病の予防を推進していくことが一層重要になると、協会としては認識しています。
○ 特に、都道府県単位保険料率の移行に伴う激変緩和措置の期間が平成25年9月までであることを踏まえ、この2~3年程度が重要であると考えており、この期間で集中的に保険者機能を強化し、健診や保健指導などの予防事業や、医療の質の確保、医療費の適正化のための取組みを総合的に推進していきたいと考えています。
○ こうした観点から、まずは、昨年12月に策定した「保険者機能強化アクションプラン」を確実に実施し、同プランに盛り込んでいる保健事業、ジェネリック医薬品(後発医薬品)の使用促進などを推し進めていくこととしています。
○ また、平成21年度は、都道府県支部間の医療費の地域の状況に鑑み、その差の縮小に向けて、医療費の低い支部等に関する情報を収集し、他の支部において積極的に取り入れることができるよう、予防事業や医療費分析、保険給付の適正化などの取組みをパイロット事業として実施することとしています。



