北海道薬剤師会:2026年8月 「バイオシミラー」
令和08年08月01日
ここ最近、「バイオシミラー」という言葉を耳にする機会があるかと思います。
簡単に説明しますと、「バイオ医薬品(バイオテクノロジーを応用し生物が持つタンパク質を作る力を利用して製造される医薬品)の特許が切れた後に、他の製薬会社から発売される薬で、先行バイオ医薬品と同等の品質、安全性、有効性を有する医薬品」となります。
では、特許が切れた医薬品として「ジェネリック医薬品」がありますが、「バイオシミラー」=「ジェネリック医薬品」となるのでしょうか。これは薬事承認上、新薬ともジェネリック医薬品とも異なる取り扱いを受けます。
ジェネリック医薬品は化学反応によって製造される医薬品で、特許が切れた薬と同じ有効成分、同じ量を含んでいます。
一方バイオシミラーは複雑なタンパク質を有効成分とするため、特許が切れた薬と全く同じものを作ることが困難となります。
構造にわずかな違いがあっても、有効性や安全性は同等であることを確認するために非常に多くの試験を行う必要があります。
また「バイオ医薬品」は高度な技術や大規模な設備を用いて製造され、かつ多くの試験を行う必要があり、医薬品の価格は高くなっています。その点「バイオシミラー」は「バイオ医薬品」より安価となっています。
そのため、患者さん、家族などの経済的負担の軽減、公的医療保険でまかなう医療費を引き下げることにもつながり、より少ない費用で高度な医療を提供することにも寄与します。(高額療養制度などによっては患者さんの自己負担に上限が設けられているため、自己負担額が下がらない場合などもあります)
「バイオシミラー」は、がん、糖尿病、腎性貧血、関節リウマチ、炎症性腸疾患、加齢黄斑変性などの病気に使われています。
ご不明な点がある方は医師、歯科医師、薬剤師にお尋ねください。
(常務理事 東洋輝武)