第31回 保険改定について
今年も保険改定の時期となりました。私は歯科医師会で社会保険の担当として、歯科医師会員向けに保険の周知会等を改定ごとに開催しております。
2024年改訂より4月改定6月実施となり、周知期間が2か月延長されています。それまでは3月上旬に情報開示され月末にかけて周知会が行われて何とか4月1日に駆け込みで対応し、いろいろな疑問を抱えながらも現場が対応するというのが通例でした。
他国の状況を見れば日本は周知期間が短すぎるという指摘は各所から伝えられていたとは思いますが、なかなかそれには対応されませんでした。ただ、2024年からはやっと周知期間が2か月拡大して設けられ、かなり余裕をもって対応できるようになってきています。
しかし2024年にベースアップ評価料という新しい項目が社会保険の中に入ってきたためこれまでとは全く違う考え方・対応が必要となりました。
保険の周知を担当する役目のものとしては畑違いの制度が医療保険の中に取り入れられたため対応に苦慮しました。前回の改定で周知期間が以前のままではとても対応できなかったのではと思われます。
今回の改定で違う形で保険点数の中にベースアップ評価料が溶け込んでくれれば簡素化すると淡い期待をもっていましたが、その期待はもろくも崩れ去り今期もベースアップ評価料は継続となり、今回は2年目で新たな評価となることも組み込まれますます複雑なルールとなりました。
医療機関のDX化は進行中ではありますが、まだまだその進行速度は遅く特に歯科の場合、レセプトの電子化も医科や調剤に比べてかなり遅れたため未対応の機関もまだ残っています。
今の保険のルールは施設基準の多さも含めてますます複雑化しており、レセプトコンピュータなしでの対応はかなり困難と言わざるを得ません。
最近の歯科の保険改定については、現場の声が改定現場にしっかりと届いているという実感が持てる改定が続いています。実態に応じたルールの適用と、多すぎる記載事項の縮小廃止などわかりやすく簡便なレセプトシステムへの変更を強く要望しながら今後も活動を続けていくことになりそうです。
徳島県歯科医師会
常務理事 石本卓司
「よ坊さん」(徳島県)