第29回 歯科医師だけじゃない!歯科医療を支える専門職~歯科衛生士と歯科技工士のお仕事~
令和07年11月12日
歯科医院に行くと、歯科医師のほかに白衣を着たスタッフが診療を補助したり、患者さんにやさしく声をかけてくれる姿を目にします。実はその多くが「歯科衛生士」です。また、医院の裏方で入れ歯やかぶせ物を精密に作製しているのが「歯科技工士」です。どちらも、私たちの健康を支えるうえで欠かせない国家資格を持つプロフェッショナルです。
歯科衛生士は、むし歯や歯周病の予防、歯みがき指導、治療後のメインテナンスなどを担当します。お口の健康を長く守るための“予防のプロ”であり、歯科医師と連携しながら患者さん一人ひとりに合ったケアを行います。近年では高齢者施設や病院、在宅での口腔ケアなど、地域のさまざまな場面で活躍しています。口から食べる力を守り、生活の質を支える大切な役割です。
一方、歯科技工士は“医療のものづくりのプロ”です。歯型をもとに入れ歯や差し歯、矯正装置などを精密に製作します。わずかな違いが噛み心地や見た目に大きく影響するため、高度な知識と技術が求められます。近年はデジタル技術や3Dプリンターの活用が実用に向けて研究されており、今後さらなる精度向上が期待されています。このように、歯科衛生士と歯科技工士は、それぞれの専門性を生かして歯科医師と共に患者さんの健康を支える大切な仲間です。治療だけでなく、「食べる」「話す」「笑う」という日々の生活を守ることが歯科医療の使命です。
また、未来を担う皆さんの中には、将来の進路を考え始めている方もいるでしょう。人の役に立ちたい、医療の仕事に興味がある、手に職をつけたい――そんな思いを持つ高校生や子どもたちに、ぜひ歯科衛生士や歯科技工士という道を知っていただきたいと思います。地域の人々の健康を支える、誇りある仕事です。
これからも歯科を支える専門職は、皆さまのお口と全身の健康を守るために取り組んでいきます。定期的に歯科検診を受け、毎日のセルフケアで‘‘健口(けんこう)”を目指しましょう。
徳島県歯科医師会
専務理事 藤谷太郎
「よ坊さん」(徳島県)