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健康経営コラム第4回

「経営者・企業がするべきこと②」

 

健康経営は共同事業

 健康経営は、会社の健康と従業員の健康の両立によって成り立つことから、従業員の健康については、専門家の支援が加わることによってさらに大きな効果が期待されます。経営者が、例えば、協会けんぽの担当者から、健康診断の結果等に基づいて、従業員全体の健康の評価に関する意見を聴取することは、今後、従業員の健康づくりを進めるにあたって、効果的な事業を進めることが可能となります。健康づくり事業であるからには、無駄な投資にならないよう、安全で効果的な取り組みが求められます。従業員の健康診断結果から、なぜこのような異常が多く認められるのだろうか、どのような対策が最も効果的なのだろうか、といった現状把握とその対応について助言を得ることができます。

 

健康経営における健康投資

 健康経営における投資として、まず「時間投資」が必要となります。いきなり収益を投入する「利益投資」というわけではありません。まず、従業員の働いている時間の一部を、健康づくりに投資することから始まります。ヘルスリテラシー(健康情報を理解し、自らの健康を高める能力)を習得するには、自分自身の健康情報を的確に把握し、どのような対応をすればよいのかを考えだし、実践することにあります。まずは、健康づくりに関する正しい知識を身に付けることが必要です。となりの人に効果的であった健康法が自分にとっても効果的かどうかはわかりません。健康問題は、一人ひとりの個別性が考慮されなければならないからです。健康に関する多くの情報を習得することで、自らの健康の基盤を構築することが可能となります。労働生活で培ったヘルスリテラシーは、退職後のセカンドライフを豊かに送るためにも必要です。

 健康診断を受ける時間も、会社、従業員にとって利益を生み出す投資(時間投資)となります。時間をおろそかにすることで、大切な健康が失われることになります。睡眠時間、運動する時間、ゆっくりと食事をとる時間、家族と語る時間、などはすべて健康を育む投資といえます。

 

経営者の健康投資‐空間投資

 職場が禁煙に取り組んでいることは、従業員のこれからの健康づくりに有用です。喫煙は、認知症の発症リスクを増大させます。スモークフリーの企業環境は、退職後の従業員の健康の保持にも大きな効果が期待できます。喫煙室は、禁煙リフレッシュルームになれば、さらに健康づくり効果は高まるのではないでしょうか。

 

 

(NPO法人 健康経営研究会  理事長  岡田 邦夫 先生)