全国健康保険協会
理事長 北川 博康
令和5年10月1日
この度新たに全国健康保険協会(協会けんぽ。以下「協会」といいます)の理事長として就任致しました北川でございます。
主に中小企業にお勤めの方とそのご家族が加入する日本最大の医療保険者として、「加入者の皆様の健康増進を図るとともに、良質かつ効率的な医療が享受できるようにし、もって加入者及び事業主の皆様の利益の実現を図る」との協会の基本理念の実現により一層邁進していく所存です。ご指導ご支援のほど宜しくお願い致します。
日本の医療保険制度は現役世代が高齢者を支える仕組みとなっておりますが、現在この国では急速に少子高齢化が進行しており、高齢者人口が増加する一方で、支え手となる現役世代の人口が減少していきます。
協会の支出の多くを占める高齢者の医療費等を賄うための拠出金等は、今後さらに増大していくことが見込まれ、協会の財政状況はますます厳しいものとなると予想されます。
こうした厳しい財政状況の中、今後もできる限り保険料率の上昇を抑えつつ、加入者の皆様が安心して医療機関を受診でき、また、健康増進を図っていただける環境を維持していくため、現金給付やレセプト審査といった保険者としての基盤的業務の効率性を高め、正確かつ着実に遂行致します。
また、データ分析を通じて得られたエビデンスに基づき、関係団体との「顔の見える地域ネットワーク」を活用しながら、特定健診・特定保健指導、コラボヘルス等の健康づくりの取組を通じて加入者の皆様の健康づくりをサポートするとともに、上手な医療のかかり方の発信等の医療費適正化を更に戦略的に進めて参ります。
皆様から「協会の加入者でよかった」とのお声をいただけるよう、協会職員一同一丸となって各種業務に取り組んで参りますので、今後も協会の取組に対し、一層のご協力とご理解を賜りますよう、宜しくお願い申し上げます。