令和01年05月08日
こんにちは!鳥取県西部地区の事業所様を訪問させていただいております保健師の濵田です。
健康相談をさせて頂くに当たって、いつも「生活習慣についてのおたずね」を記入して頂いています
が、それを拝見しますと「睡眠・ストレスについて」という項目の「今の眠りに満足していますか?」
という設問に対して「いいえ」と回答していらっしゃる方々に多く出会います。
年度末・年度初めなど多忙な時期は、残業が続き、睡眠不足も続き、疲労が溜まっておられる方
が多いのかもしれませんね。
2年前の2017年、ユーキャン新語・流行語大賞トップ10に選ばれた「睡眠負債」という言葉を
覚えていらっしゃいますでしょうか?
この言葉は、単なる『睡眠不足』ではなく『返済すべき睡眠不足の累積』というニュアンスを
含んでいます。
睡眠負債はその日だけの問題ではありません。1日1時間程度の睡眠不足でも30日間続けば、
一睡もせずに30時間起き続けているのと同じ状態になります。解消しないかぎり毎日積み重ねられて
いってしまう、かなり危険なものなのです。
この睡眠負債、全国的にも近年深刻な問題となっています。
2015年の厚生労働省「国民健康・栄養調査」によれば、1日の平均睡眠時間が6時間未満の
日本人の割合は20歳以上では39.5%、つまり成人の約4割もの人が、睡眠が足りていない状況だ
ということです。
休日に寝だめをするから大丈夫だと思っている人も多いかもしれません。しかし、寝だめでは
睡眠負債を解消できません。むしろ、その間違った寝方によって、日曜日の夜に寝つけなくなるという
悪循環が生みだされてしまうのです。
◆◆◆睡眠負債、睡眠不足を解消するためにはどうすればいいでしょう◆◆◆
●まず普段より1時間ほど長く眠る習慣を身につけましょう。 毎日が無理なら週に何日かでいいですし、30分早く寝て30分遅く起きる スタイルでもOKです。
●朝起きた時に朝日をたっぷり浴びましょう。 朝日を浴びると、約14時間後に眠りを誘うホルモンであるメラトニンが 分泌されるため、夜の睡眠のタイマーを入れることができます。
●日中はなるべく活動量を増やしましょう。 夜はお風呂に浸かって体の芯まで温まり、その後は眠る準備の時間として 穏やかに過ごしてください。寝る1時間前から、なるべくテレビやスマートフォン を避けて、本を読んだり、家族や同居人がいれば、穏やかに会話を交わしたり するのがオススメです。
●日中に眠気を感じたら短時間の昼寝が効果的です。 一番いいのは、コーヒー・紅茶・緑茶などを飲んでカフェインを摂取してから 20分ほど昼寝すること。この20分とは眠りにつくまでの入眠時間も含みます ので、実際の睡眠時間は10~15分です。 カフェインには脳を覚醒させる効果がありますが、効果があらわれるのは 飲んでから30分程度経ってからですので、カフェインを摂取することで 眠りすぎを防ぎ、起きたあとに脳が働きやすくなります。 |
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良質な睡眠をとって疲労を回復させると、集中力、判断力、記憶力、そして仕事のモチベーションや
自己効力感も上がります。
睡眠負債、睡眠不足を解消して、職場環境など変化の多い今の時期を乗り切って頂けたらと思います。