過去の乗船期間中に石綿(アスベスト)を取り扱う作業を行っていた方へ
過去の乗船期間中に石綿を取り扱う作業(石綿ばく露作業)を行ったことがある方が肺がんや中皮腫等を発症した場合、その病気が乗船中の作業により石綿を吸引したことが原因であると認められたときは、船員保険の職務上の給付を受けることができます。
石綿との関連が明らかな疾病
石綿との関連が明らかな疾病とされているものは、次の5つです。
- 石綿肺
- 肺がん
- 中皮腫
- 両性石綿胸水
- びまん性胸膜肥厚
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職務上と認められるためには一定の要件が必要になります。 |
石綿ばく露作業
過去に職務上と認定された船員の石綿ばく露作業には、主に次のものがあります。
- 船舶(機関室)での石綿を用いた保温・断熱材の補修作業
- 積荷の石綿の荷役作業
船員保険の職務上の給付
船員保険の職務上の給付には主に次のようなものがあります。
- 療養の給付
病院等で必要な医療を受けることができます。(自己負担はありません)
- 傷病手当金(傷病手当特別支給金)
療養のため働くことができない場合、1日当たり標準報酬日額(賃金スライドがあります。以下同じ。)の8割(4ヵ月目までは10割)が支給されます。
- 遺族年金
職務上の事由により亡くなった場合、死亡当時にその方により生計を維持されていた一定の範囲のご遺族の方が受けることができます。
年金額(基本額)は最終標準報酬月額(賃金スライドがあります。以下同じ。)の5.5ヵ月分です。
- 遺族一時金
遺族年金を受けることができる遺族がいない場合、その他の遺族で一定の範囲の方に一時金として、最終標準報酬月額の36ヵ月分が支給されます。
- 葬祭料
一定の範囲のご遺族の方であって葬祭を行う方に、標準報酬月額の2ヵ月分(標準報酬月額の1ヵ月分と315,000円との合算額に満たない場合は、その合算額)が支給されます。
船員保険の職務上の給付は、平成22年1月に労災保険に統合されましたが、平成21年12月以前に発生した職務上の災害によりご申請いただく場合は船員保険が適用になります。
乗船中にアスベスト(石綿)を取り扱う作業を行った期間が平成21年12月以前の場合は、当協会に船員保険の職務上の給付の申請を行っていただきますようお願いします。
関連リンク先
【厚生労働省:アスベスト(石綿)情報】
http://www.mhlw.go.jp/new-info/kobetu/roudou/sekimen/index.html
問い合わせ先
アスベストによる船員保険の職務上の給付に関する詳細につきましては、下記までお問い合わせください。
全国健康保険協会 船員保険部
船員保険給付グループ
03-6862-3060