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【肝臓の病気】 肝臓には痛みなどを感じる神経がありません

肝臓の役割とおもな病気

 

●肝機能障害を引き起こす原因

肝臓には、私たちの体に欠かせない重要な働きがいくつかあり、その働きは大きく3つに分けることができます。1つは「代謝」といって、食べものからとった栄養素を体で使えるかたちに変えたり、貯蔵、供給したりする働きです。2つ目はアルコールや薬、有害物質などを分解して無毒化する働き、3つ目は腸内での消化吸収に必要な胆汁という消化液をつくる働きです。
これらの肝機能が障害を受ける病気、すなわち肝臓病をおもな原因別に見てみると、ウイルス性のもの、アルコール性のもの、薬剤性のものなどがあります。
肝臓の病気 

 

●病状の経過によって3つに分類される「肝炎」

肝臓病の多くは、ウイルス感染やアルコール、薬物などにより肝細胞が破壊される肝炎です。肝炎を病状の経過や進行具合によって分類すると、「急性肝炎」「慢性肝炎」「劇症肝炎」の3つに分けることができます。

 

急性肝炎

肝炎の初期段階で急性に発症しますが、原因となるウイルスや薬物などが短期間で排除され、肝細胞の破壊も短期間で終息します。

慢性肝炎

原因となるウイルスや薬物が排除されず、肝炎が6ヵ月以上にわたって持続(慢性化)するものをいいます。ただし、肝炎の種類によっては症状がないまま進行し、気づいたときには慢性化していたという場合もあります。

劇症肝炎

急性肝炎が短期間で急激に悪化した状態をいいます。重症の場合は昏睡に陥り、死に至ることもあります。

 

●肝臓病の末期的な症状「肝硬変」

肝硬変とは、慢性肝炎が長期化し、肝細胞の破壊と再生をくり返すうちに硬い組織が増え(線維化という)、肝臓が硬く小さくなっていくものをいいます。肝硬変は多くの肝臓病の末期的症状といえます。

 

 

肝臓病は、なぜ恐いの?

 

●自覚症状のないまま進行し、死にもつながる

肝臓には痛みなどを感じる神経がないため、障害を受けても肝臓そのものは自覚症状を現しません。何らかの症状が現れたときには、かなり病状が進んでおり、治療には長い時間を要することになります。
完全に肝硬変の状態になると、もとの健康な状態の肝臓に戻ることは極めて難しく、病状が進行すると肝臓がんに移行したり、肝不全で命を落としたりすることもあります。

 

 

肝臓病の原因は?

 

●生活習慣が招く肝臓病

肝臓病のなかには、生活習慣の乱れが原因で引き起こされるものもあります。

 

お酒の飲みすぎによる「アルコール性肝障害」

アルコールによる肝障害は、急激に起こるものではありません。しかし、多量の飲酒を長年続けていると、飲んだ量に比例して肝臓は障害を受けます。
アルコール性肝障害の最初の段階は、「アルコール性脂肪肝」です。脂肪肝とは、肝臓に脂肪がたまった状態をいい、脂肪肝になると肝機能が低下します。さらに多量の飲酒を続けていると「アルコール性肝炎」を発症し、劇症化して死亡するケースや、「アルコール性肝硬変」に進むケースがあります。

食べすぎや運動不足がもたらす「脂肪肝」にも要注意!

脂肪肝の原因は飲酒だけでなく、過食や肥満、運動不足などもあります。
お酒を飲まない人でも過食や肥満、運動不足などが原因で脂肪肝になり、こうした非アルコール性の脂肪肝のなかにも肝炎を発症するケースがあります。非アルコール性の脂肪肝から発症する肝炎は、「非アルコール性脂肪肝炎(NASH)」とよばれ、肝硬変へと移行したり、肝がんを発症したりする場合もあります。過食や肥満のほか、糖尿病や脂質異常症、高血圧を合併していると、NASHを発症する可能性が高くなるといわれています。

 

■アルコール性肝障害、脂肪肝の危険因子

  • 多量の飲酒
  • 過食
  • 肥満
  • 運動不足
  • 糖尿病
  • 脂質異常症
  • 高血圧

 

 

肝臓病を予防・改善するために

 

●危険因子は生活習慣の改善で減らすことができます

アルコール性肝障害や脂肪肝には、生活習慣に潜むいくつかの危険因子がわかっています。つまり、ウイルス性肝炎などとは違って、自らの意思で発症を予防できるということです。
お酒を飲む習慣のある人は、適量を守るようにしましょう。検査項目でγ- GTPが高値の人は、飲みすぎが疑われます。日本酒は1合、ビールは中びん1本など、適量とされるアルコール摂取量におさえるようにします。さらに、GOT(AST)やGPT(ALT)も高値の場合は、アルコール性肝炎が疑われるので、断酒が必要なこともあります。
お酒を飲まない人も、過食や運動不足などによる肥満は脂肪肝の原因となります。肥満を改善するとともに、NASHの危険因子である糖尿病、脂質異常症、高血圧の予防・改善につとめましょう。
また、健診で糖尿病や脂質異常症、高血圧を指摘されている人は、これらの病気の危険因子を減らすとともに、病気を正しく治療することも大切です。

 

■生活習慣改善のポイント

 

●こんな検査でわかります

肝臓では、さまざまな酵素の働きによって代謝や解毒などの機能を果たしています。しかし、肝臓が障害を受けると、これらの酵素が血液中にもれ出したり、血液の成分が変化したりします。そこで、血液の成分を調べることで、肝臓が正常に機能しているかどうかを調べることができます。
肝機能を調べるおもな検査項目には、「GOT(AST)」「GPT(ALT)」「γ-GTP(γ-GT)」「ALP」のほか、「総蛋白」「アルブミン」「総ビリルビン」「LDH」などがあります。さらに、肝炎ウイルスに感染しているかどうかを調べる検査として、「HBs抗原」と「HCV抗体」があります。また、「腹部超音波検査」では、脂肪肝の有無などがわかります。
各検査項目の詳細については、こちらをご覧ください。

 

 

 

 

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