協会けんぽ鳥取支部では、9月4日(日)鳥取市民会館大ホールにて「健康シンポジウム」を開催しました。前日からの台風12号の影響による災害や交通機関の混乱にもかかわらず、当日は250名を超える方にご参加いただき、心より感謝を申し上げます。

 「健康シンポジウム」の要旨を下記のとおりまとめました。ぜひご覧いただき、日々の健康づくりにご活用ください。


  1. 開催概況
  2. 第1部 基調講演
  3. 第2部 特別講演
  4. 第3部 パネルディスカッション
  5. お客様アンケート集計結果

 1.開催概況

◇開催日時  平成23年9月4日(日)午後1時30分から午後4時45分まで

◇会 場   鳥取市民会館 大ホール

◇参加者   257名

◇主 催   全国健康保険協会鳥取支部、財団法人鳥取県社会保険協会

◇協 力   鳥取大学医学部

◇後 援   鳥取県、鳥取市、鳥取県保険者協議会、鳥取県国民健康保険
       団体連合会、社団法人鳥取県医師会、一般社団法人鳥取県歯科
       医師会、社団法人鳥取県薬剤師会、社団法人鳥取県看護協会、
       社団法人鳥取県栄養士会、鳥取県社会保険労務士会、
       社会保険診療報酬支払基金鳥取支部、鳥取県連合婦人会、
       新日本海新聞社、山陰中央新報社  

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 2.第1部 基調講演「働き盛り世代の健康の現状」


   △ 第1部 基調講演 谷口晋一氏

 講師 鳥取大学医学部地域医療学講座
    教授 谷口晋一氏

 

【基調講演資料】
配布資料① [1638KB pdf] 
配布資料② [4239KB pdf] 
配布資料③ [3109KB pdf] 
配布資料④ [1460KB pdf]  


メタボリック症候群

・日本人の死亡原因の約30%は、血管の疾病を由来とした「心血管系疾患」で
 ある。これは、がんで亡くなる割合とほぼ同じである。

・メタボリック症候群は、心筋梗塞・脳卒中の温床になる。 

・内臓脂肪が蓄積すると、善玉のアディポネクチンの分泌が減り、悪玉のアディ
   ポサイトカインの分泌が増えるため、動脈硬化の進行が加速する。

 

働き盛りの健康は大丈夫?

・協会けんぽの健診データから、鳥取県は全国と比して血圧にリスクを持つ人が
 相対的に多い。鳥取県と広島県でも傾向が異なり、その地域ごとにメタボリッ
 ク症候群の改善に取り組むことが重要。

・危険因子が複数重なると、心臓病発症の危険性が急上昇する。
 (危険因子=血圧、空腹時血糖、中性脂肪またはHDL)

・お腹周りが大きい人が必ずしも危険なわけではなく、腹囲の基準を下回る人
 でも「血圧」や「血糖」、あるいは「血圧+血糖」の危険因子を持つ人は多
 い。

・郡部では特に、メタボリック症候群ではなくても高血圧のリスクを持つ人が
 顕著であり、鳥取県の働き盛りにおいては『「高血圧」+○○』がリスクだ
 と認識することが、県にあった考え方だといえる。

 

メタボだけではなく「本当のリス
ク」に注目!

・メタボリック症候群対策も大事だ
 が、本当に注意すべきは
 『「高血圧」+○○』である。

・高血圧は、鳥取県の風土や生活に
 関連していて、保存食嗜好、海産
 物が豊富で、醤油や味噌の摂取が
 多い。

・薬だけではなく、食事、運動、禁煙などの非薬物療法の複数を組み合わせ
 て血圧の改善に取り組むべき。

 

『病気でないことは必ずしも「健康」であるとは言えない』、まず健診を
受けましょう

・「今は元気だ」「忙しくて無理」と言わず、まず健診を受けよう。健診は
  自分のためである。

 

健康であるためには?健康生活への道標

・食事療法は、過食や食生活の乱れに伴う「内臓脂肪の蓄積」を是正する。

・運動療法は、内臓脂肪を減らし、善玉の「アディポネクチン」を増やす。


  △ 鳥取県健康づくりシンボル
    キャラクター「げんきトリピー」

・ジム通いなど特別なことをしなく
 ても、日常生活で運動を取り入れ
 よう。(自動車に乗らず歩く、エ
 レベーターに乗らず階段を利用、
 など)

・メタボリックシンドロームといわ
 れたら、生活習慣見直しの良い機
 会と考えよう。  

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 3.第2部 特別講演「健康落語」


   △ 第2部 特別講演 立川らく朝氏

 講師 落語家、表参道福澤クリニック
    院長 立川らく朝氏

 

 健康にまつわる話ヘルシートークが一瞬にして会場の空気を変え、その話は立川らく朝氏オリジナルの健康落語へ淀みなく流れる展開。お客さまは健康話でうなずき、軽妙な語りに会場は笑いに包まれました。  

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 4.第3部 パネルディスカッション


   △ 第3部 パネルディスカッション

  左より、谷口晋一氏、立川らく朝氏、井上耐子氏、
  塚田勝氏、石本健一(支部長)

 パネルディスカッションは、山田修平氏(鳥取短期大学学長)をモデレーターに、谷口晋一氏、立川らく朝氏、塚田勝氏、井上耐子氏、支部長の石本健一の5名をパネリストとして行いました。会場と距離を感じさせない活発な意見が交わされました。

 次に要旨をまとめます。 


山田 なぜ健診を受けないので
   しょ
うか?

谷口 忙しいから、という理由はす
   でに述べたが、本人にとって
   健康であるという気持ちを傷
   付けられたくない、知ってしまうと何かしなければいけないということ
   で、習慣を変えることに抵抗があるようだ。また、医師に診てもらって
   いるから健診は受けなくてもいい、と考えがち。実際は薬を処方されて
   いるだけという場合もあり、健診と治療の目的は異なるということを理
   解してほしい。

立川 身も蓋もないことを言うけど、健康講演会を開催すると、参加されるの
   は健康な人ばかり。伝えたい人に伝わらない、伝える場所に伝えたい人
   は来ないというジレンマ、ここをどうするかが一番の問題だと思う。

 

山田 健康づくりのアドバイスは何かありますか?

谷口 食生活は子供の頃の生活とすごく密着している。自分なんかも、濃い味付
   けが大人になっても続いている。減塩を一人でやると辛いので、集落・地
   域で醤油とかの使用量を計り、見える形にする取り組みをおすすめする。
   運動の方は一人でジムは辛いので、仲間でやる、小さい単位で取り組む
   仕組みがあればいいと考える。

 

山田 生活習慣を変えることは可能でしょうか?

谷口 生活習慣があるので、全てを変える必要はない。小さいころからの食習慣
   の問題を教育した事例がある。東北地方での事例で、小学校で塩分制限の
   授業(最も塩分が低いものを調べてみよう、というもの)を行ったとこ
   ろ、子どもたちが学んで家に持ち帰り、おじいさんやおばあさん、お父
   さん、お母さんに伝えたのが最も効果があった。摂り過ぎはやめようと
   いうメッセージは伝えられる。

塚田 食事の制限もしたし、運動もしたけれど、酒はやめられなかった。しか
   し、いまの体重は絶対変えない、という決意は続いている。

石本 好きこそものの上手なれ。以前はよく久松山に登った。回数は減った
   が、その分歩いている。いまは、通勤時にひと駅前から歩くことが習
   慣になった。

 

山田 今後こんなことをやったらどうだ、というものはありますか?

谷口 自分も座って行う作業が多いので、最近は自転車で子どもとよく出掛けて
   いる。楽しくなり職場まで自転車で通勤し始めた。始めたのは、1週間前
   からだが。食事は、変えやすい習慣である。運動は、皆で何かをやる仕掛
   けを考えた方が成功しやすい。

立川 落語とは、人間の弱いところ、ネガティブなところをさらけ出すのも落語
   の本質である。健康ブームに踊らされず本質を見極め、自分自身の健康観
   というものをしっかり持つ。その中で自分は何をするのか、自分で決めた
   ことを継続すれば長続きするのではないか。あと、一番いいのは落語を聞
   くことである。

石本 県主催の「19のまちを歩こう」のウオーキング大会に参加してみること
   から始めてみてはいかがか。

  

山田 最後に、このことは言っておきたいというメッセージをください。

石本 年に1回は健診を受診していただきたい、そのことに尽きる。

塚田 出来るだけ働き盛りの時に生活習慣病の予防に取組み、健康な状態で国民
   健康保険に変わってほしい。また、楽しい健康にあふれた人生を送ってほ
   しい。


   △ モデレーター 山田修平

井上 男性もカロリーと栄養のこと
   を学んでほしい。男性の不摂
   生は女性の大きな負担とな
   る。小学校からの食育は大切
   である。

立川 健康観=幸福観と考える。自
   分は健康なんだといつも思っ
   ていることは、すごく大事な
   のではないか。大らかな健康
   観を持ってもらいたい。

谷口 血圧や病気について「正しく知って正しく恐れる」ことが大切である。
   知ったうえで正しく対処することの上に安心があるのではないか。正しい
   情報・知識(本質)を得た上で、健康的な生活を求めると良い。

山田 自分の健康は、自分できちっとしていきたい。

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 5.お客様アンケート集計結果

多くの方々にご協力いただいたアンケートの集計結果をご報告いたします。皆様の貴重なご意見を今後の活動に活かしてまいります。

 

当日参加者数   257名
アンケート回答数 185名

 


Q5.本日の健康シンポジウムに参加さ
    れて今後取り組みたいと思ったこと

 今後取り組みたいことで最も多かった意見は「ウオーキングなどの健康づくり」であり、37.8%占めました。年代別にみると、40・50歳代は「ウオーキングなどの健康づくり」「食習慣の見直し」といった日常生活において実践的な意見が多く、60・70歳代以上では「健診の受診」「イベントの参加」といった病気の早期発見や講演会等イベントへの関心がうかがえました。

   

 

Q6.ウオーキングは血圧を下げる効果
         があることを知っていましたか?
 

 ウオーキングは血圧を下げる効果があることを「知っている」とご回答いただいた方は7割を占めました。また、年代が高い方ほど、あるいは男性よりも女性の方が、「知っている」とご回答いただきました。

  

 

Q7.体重測定をどの程度されていますか? 

  体重測定を「週5日以上」行っているとご回答いただいた方は、全体の3分の1でした。また、年代別にみると、60・70歳代以降の方よりも40・50歳代が頻繁に測定していることが分かりました。

 

 

 ☞ アンケートの結果はこちらをご覧ください。
      お客様アンケート結果 [507KB pdf]

 

 

 

  アンケート実施に際しましては、多くの方々からの貴重なご意見をいただきました。改めて、御礼申し上げます。皆さまからの貴重なご意見をもとに、さらに皆さまの健康づくりのお役に立てるよう活動してまいりますので、よろしくお願い申し上げます。

 

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