「Salud!えひめ」協会けんぽ愛媛支部メールマガジン<2011年8月15日号>通巻:第18号

「Salud(サルー)」とはスペイン語で「健康」「乾杯」を意味する言葉です。



目次

前口上

協会けんぽ愛媛支部からのお知らせ

「ドクターすなみの脳のおはなし」 第4回 手続き記憶


前口上 

 暦の上では立秋が過ぎましたが、立秋とは名ばかりの暑さがつづいていますね。連日の熱帯夜ですが、睡眠はとれていますか?睡眠不足の時は、イライラしやすくなったり、気分が沈みがちになったりします。規則正しい生活リズムを心がけ、脳をしっかり休息させて心身の疲労をとりましょう。あわせて下記記事もご覧ください。

http://www.kyoukaikenpo.or.jp/10,0,155,696.html

 体調を整えて暑い夏を乗り切りましょう。 

 このメールマガジンでは、協会けんぽ愛媛支部がその時々に実施している事業をご案内するとともに、皆様の健康づくりに役立つコラムをあわせてお届けしております。

皆様のご期待に添えるように内容を随時ブラッシュアップしてまいりますので、是非ご意見等賜りますようお願い申し上げます。 

 

協会けんぽ愛媛支部からのお知らせ

1. 東日本大震災関連情報

 被災された加入者の皆様が平成23年7月1日以降に医療機関等を受診される際の取扱いが、下記の通り変更となっております。 

 ・医療機関等で保険診療を受ける際には、被災者の方でも健康保険証の提示が必要です。

 ・医療機関等を受診した際の窓口負担の免除を受けるためには、協会けんぽが発行した「一部負担金等免除証明書」の提示が必要です。

 ・「一部負担金等免除証明書」の交付を受けた方は、健康診断や特定保健指導を受けた際に支払った自己負担額も、申請により還付されます。 

 なお、今後、情報の追加がありえますので、詳細については当協会ホームページ(下記参照)にてご確認願います。

 http://merumaga-kanri.kyoukaikenpo.or.jp/cl/N03/2201000293/20463/2741224

 

2. 振り込め詐欺にご注意ください!

 全国健康保険協会や年金事務所(旧:社会保険事務所)または市役所職員を装った不審電話が発生しています。全国健康保険協会から、医療費や任意継続保険料等の還付金について、電話で直接、ATMの操作をお願いすることはありません。

 不審な電話があった場合は、その場で対応せず、いったん電話をお切りいただき、すぐに、全国健康保険協会愛媛支部(089-947-2100)または、最寄りの警察署へお問い合わせください。

 

3. ジェネリック医薬品負担軽減額通知サービスについて

 35歳以上の加入者の方のうち、ジェネリック医薬品に切り替えた場合にお薬代の負担軽減が一定額以上見込まれる方に、1か月分の自己負担軽減可能額等をお知らせいたします(すべての加入者の方に通知されるものではありません)。

 今回の通知につきましては、対象となる加入者の方のご住所へ直接郵送いたします。発送予定年月日は平成23年9月12日(月)です。

 なお、加入者の方の住所変更があったときは、管轄の年金事務所に「健康保険・厚生年金保険 被保険者住所変更届(国民年金第3号被保険者住所変更届)」をご提出くださいますよう、よろしくお願いいたします。

 

4. 生活習慣病予防健診対象者データのダウンロードサービスについて 

 生活習慣病予防健診のお申し込みにあたり、健診の対象者データとExcelVBAツールoptiをダウンロードいただき、お客様自らが生活習慣病予防健診申込書を作成できるサービスを実施しております。詳細につきましては下記よりご覧ください。

 http://www.kyoukaikenpo.or.jp/13,65865,109,166.html

 注1)上記サービスを利用するには、事前にIDを取得する必要があります。このIDを一度取得すれば、来年度以降も対象者データを継続してダウンロードできます。

 注2)提供データは、各年度中に35歳以上となられる方を抽出のうえ作成しております。なお、平成23年度版のデータ提供は、本年12月までとしておりますので、よろしくご留意のほどお願い申し上げます。

 

5. メンタルヘルスサポート人材育成講座のご案内

 平成23年度厚生労働省自殺防止対策事業全国先駆事業として、NPO法人こころ塾のメンタルヘルスサポート人材育成初級講座が開催されます。この講座では、地域で取り組む自殺防止の観点から、うつ病などこころの健康に関する基礎知識や当事者家族に対する支援方法を学びます。

  <開催日時>

  平成23年9月18日(日)9:30~16:30

  平成23年9月19日(月・祝)9:30~16:30

  <開催場所>

  松山市三番町6丁目4番地20 

  松山市男女共同参画推進センター(コムズ)会議室5

  <受講料>

  無料。 

 くわしくは、下記をご参照ください。

 http://www.kyoukaikenpo.or.jp/13,77244,109,166.html

 

 ● ドクターすなみの脳のおはなし 第4回「手続き記憶」 

 先日ウォーキングをした際、公園でブランコに乗り、鉄棒で逆上がりをしようとしました。ところが、気楽にやった1回目、失敗。少し気合をいれた2回目、失敗。性根をすえて3回目、やっとできました。子どものころには楽々できた運動が、大人になるとまるでできないという経験、皆さんもあるのではないでしょうか。 

 一方、1度覚えてしまえば、まず忘れることはない運動もあります。例えば、自転車の乗り方を忘れてしまうということはまずありません。何年かぶりで自転車に乗っても、案外すいすいと走れるものです。 

 同じ年齢のころに覚えた運動なのに、逆上がりはできなくて、自転車にはちゃんと乗れるのはなぜでしょうか? 

 新しいスポーツにチャレンジするとき、人間は体のさまざまな部分の関節や筋肉に意識を働かせながら、一生懸命その動きを覚えようとします。そうやって試行錯誤を繰り返し、だんだんと上達してゆくわけです。そして、それを完全にマスターしてしまうと、今度はいちいち「腕をこう動かして、そのとき足は……」なんてことを意識しなくとも、体がひとりでに動くようになります。脳にそのプログラムが出来上がるわけです。 

 脳にプログラムが出来上がれば、最も少ないエネルギー消費量で最大の効果を上げる体の動きを常に再生できるわけです。例えば、私たちが「普通に歩く」というときの手足の動かし方やスピードは、実はエネルギー消費の面で最も低コストな歩き方であって、体はその動きを無意識のうちに再生しているわけです。つまり、人間はある同じ行動をとろうとした場合、無意識のうちに体に刻まれたパターンを繰り返していることになるのです。自分の名前を書くときに、一定のリズムで同じ文字が書けるのもこのためです。だからこそ、自分であることを証明する「サイン」が成立するわけです。 

 1度体の中で作り上げられたプログラムは、基本的には失われることはありません。自転車の乗り方も一生忘れないはずです。ところが、実際には逆上がりのように、しばらくその運動をしていないと、いつのまにかできなくなってしまうケースも多々あります。

 なぜでしょう。これは、運動のプログラムが失われてしまったわけではなく、筋力が低下する、体重が増加する、体が硬くなるなど、運動するときの体の条件が以前に比べて変化しているからです。 

 何年かぶりに鉄棒を握って逆上がりに挑む場合、すでに完成しているプログラムは、「逆上がりをするときは、このくらいの力で地面を蹴って、そのとき腕は鉄棒に引き寄せて……」と一連の動きを再生しようとします。それでも、それを充分にこなせないほど筋力が落ちていたり、子どものころに比べて体重が倍も増えていたりすると、体はスムーズに命令を実行することができません。つまり、運動のやり方を忘れてしまったわけではなくて、「思うように体が動かない」状態になっているわけです。 

 それでもその運動を行おうと思ったら、プログラム自体を書き換えて、現在の筋力や体重に合わせた、最も効率のよい動かし方のパターンを、ある程度時間をかけて脳にリメイクさせなくてはいけません。 

 逆上がりのように、かなりの筋力を要する運動に比べて、自転車に乗るなどの軽い運動の場合は、プログラムを変更する必要はそれほどいりません。だから、何年かぶりで自転車に乗る場合、最初はふらついても、バランスがとれなくて、転ぶようなことは少ないのです。 

 自転車に乗る、逆上がりをするなどの体で覚える記憶を「手続き記憶」といいます。 

 人がものを覚えるには、覚える対象によって適齢期があります。これを脳科学者は「臨界期」と呼んでいます。たとえば絶対音階。聴いた音のドレミを判断できる能力です。この絶対音階の能力を身に付ける臨界期は、3歳から4歳といわれています。小学校に上がってから絶対音階の教育を受けるのは、もう遅いということになります。 

 また、言語を覚える能力は6歳くらいまでが特に発達していると考えられています。しかし、絶対音階ほどは厳密ではないので、例えば中学生になってから英語を習い始めても習得はできます。ただ、学習のスピードは格段に遅くなってしまいます。 

 家族全員で海外へ引越ししたとします。家族の中で最も外国語を早く身に付けるのは、最も若い人です。外国語を身に付けようと思うなら、できるだけ若いときに外国へ行き、できるだけ日本語を話さない環境に入ってしまうことです。残念ながら40歳、50歳になってからでは、楽しんで日常会話をすることはできるでしょうが、ネイティブスピーカーのような流暢な外国語は難しいと言わざるを得ません。しかしいくつになっても新しいことに挑戦することは楽しいことですし、若さを保つ秘訣だと思います。

 

次回は「認知症の妻を世話する老老介護の鈴木さん」についてお話しします。

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松山市民病院脳神経外科部長 角南 典生(すなみのりお) 先生

 略歴

昭和51年3月 岡山大学医学部卒

昭和59年8月 日本脳神経外科学会専門医

昭和59年12月  医学博士

昭和60年10月  病理解剖認定医

平成元年1月   日本体育協会公認スポーツドクター

平成15年4月  松山市脳卒中対策協議会委員

   〃    松山看護専門学校非常勤講師

平成16年3月  聖カタリナ学園衛生看護専攻科非常勤講師

平成19年6月  愛媛新聞社より著書「Drすなみの脳のおはなし-頭痛から脳卒中まで-」発刊

平成20年4月  南海放送ラジオ「ドクター角南のオー脳!」スタート

平成20年11月  愛媛新聞社より第2弾「Drすなみのかしこい患者学」発刊

平成23年6月    愛媛新聞社より第3弾「脳のおはなしPART2-頭の中の小宇宙-」発刊
 

松山市脳卒中対策協議会委員となってから、「脳卒中の予防」の啓発に力を入れ、講演・ラジオ出演など引き受け、微力ではありますが活動をしています。

公民館を中心に土日および平日の夜、講演を行っています。

「脳のおはなし」は丸三書店で発売から連続11週、売り上げベストテンに入り、現在第5刷。第2弾の「かしこい患者学」も増刷となっています。

2008年4月から毎週日曜日午後3時「松沢はつみの南海クラシックス」の中で、15分間「ドクターすなみのオー脳!」というコーナーを設けていただき、脳の科学・脳の医学について楽しくお話させていただいております。


 ■発行 全国健康保険協会(協会けんぽ)愛媛支部 

  〒790-8546 松山市三番町7-1-21ジブラルタ生命松山ビル5階

  TEL 089-947-2100(代表)

  (愛媛支部ホームページ)http://www.kyoukaikenpo.or.jp/13,0,109.htm