ガッテン流!メタボ撃退術

NHK科学・環境番組部専任ディレクターの北折一さんに、
「ガッテン流!メタボ撃退術」~意志の弱いおじさん・おばさんのために~
と題し、3月12日と13日に講演をしていただきました。

 

本当は皆さんに
「講演90分のすべてをお伝えしたい」
と思うのですが、それは難しいことなので、
ここではかいつまんでご紹介いたします。

 

北折さんのお話の「わかりやすさ」
「おもしろさ」を壊してしまうことに
なり大変申し訳ありませんが、どうか
ご了承いただきたく、よろしくお願い
いたします。

 ※話し言葉を文章化するにあたり、一部表現を変えてあります。

 「運動」でダイエットをしようとするのは
極めて難しい。

 

 体を動かすと食べたくなるのは、いわば
動物の本能。しかも、肥満の人が運動すると、

「苦しい、痛い、痛々しい」。さらには

「暑苦しい」になり、結果、挫折しやすい。

 

 体重が減らない本当の理由は

  【運動不足ではなく食べすぎが原因】

ということに向き合わないとスタートが切れない。

本当は食べ過ぎが原因。このことに早く気づくべき!

   ダイエットに失敗するのは、「人間だもの」。

  人間は生き物だから、生命を維持するために簡単には性質を変えないという
 『恒常性』が働いている。

  何十年もかかって少しずつ増えた体重を急に落とそうとすると、脳が命を守るために
 命令を出すメカニズムが働き、リバウンドしてしまう。鉄則は「ゆっくり落とす」こと。

 

  内臓脂肪は、ただの倉庫だと思っていたら、「夢の新薬」「不老長寿の薬」とも言われる
 超善玉「アディポネクチン」を作る工場だとわかってきた。自分の体の中で、脂肪細胞が
 小さいときに作られる。

  けれど、倉庫に荷物(内臓脂肪)がいっぱいになり工場にあふれてくると、不良品を作って
 しまう。不良品が高血糖や高血圧を悪化させる。

  メタボ対策は案外簡単で、体重-5%(3~4㎏)で改善が始まる。
 「アディポネクチン」を作れる体に戻すだけで、思いのほか早く血液の値が改善される。
 少し体重が落とせれば、「やればできるんじゃん、自分」で勝手に頑張れる人が多い。

ひっかかったほうがお得!お腹が出てたらラッキー!

  保健指導のいいところは、親でも親戚でもない人が

 ただ同然で心配してくれること。かわいい保健師さん、

 栄養士さんが相談にのってくれること。

 

  お腹が出て引っかかったのならラッキーだと思うべき。

 「このお腹をどうにかすれば」と、目標が見え、結果が

 見える。

 

 「メタボ健診が嫌だな」と行っていない人が周りにいたら、

 「ラッキーなこと」「引っかかった方が得」だと教えて

 あげてほしい。ぎりぎりなら、思いっきり息を吸ってでも

 引っかかった方がお得かも。

 

  

 『計るだけダイエット』は、脳の性質を逆手
 (この場合はぎゃくて)にとったダイエット法。

 

 人間の脳は、おいしいものを見たとき

 「今のうちに食べておけ」と命令を出すように

 できている。

 

  食べると脳内快楽物質が出るから、食べる。

 気持ちいいから、快楽物質欲しさに何でもする

 のが脳。

 

  その性質を逆手に、食べる以外の方法で、

 体重が減る喜びで、脳内快楽物質を手に入れ

 よう。それを実現させるのが

 『計るだけダイエットシート』。

『計るだけダイエットシート』

   体重をはかる時間は朝食前の一番軽いときと夜。

 「たくさん食べれば増える、ちょっとしか食べなければ減る」が目で見てわかるようになると、
 だんだん「このくらいなら食べていい」がわかってくる。

  「せっかくグラフをつけているのだから下げてやりたい」という魂胆が出てくるのが、人間の
 性質。

  どんどん気持ちよくなり、「嬉しい」という気持ちで快楽物質が出る。

  おもしろくなってついつい減らしてみたくなり、楽しくなってついつい続いちゃう、というのが
 『計るだけダイエット』。 

ポイント

  やり方は、昨日より50~100g軽い

 ことを確認するため、50~100g単位で

 計れる体重計を買い、朝夜なるべく同じ

 服装で量ること。

 

  まずは食事で工夫をして、後で運動を

 取り入れる。

 

 すると、ドカ食いもOKの体になる。

  『計るだけダイエットシート』の言い訳欄には、いい「訳」がある。

  誘惑に負けやすいのも人間。決意しても続かないのも人間。そこでやめてしまうのはもったい
 ない。弱い自分を認めて許すことによって挫折を防ぐのが、言い訳欄。

  言い訳ばかり書いていると、ある時ふと「こんな言い訳ばかりの人生でいいのだろうか?」と
 気がつく日がやってくる。言い訳を書かなくなったころにやせてくる人が多い。

 そして「楽しいから頑張れる」循環がやってくる。

 

 意志が強い弱いは関係ない。

 

 グラフシートを見て「前の月から見るとすごいじゃん!」と

思えるようになり、あとは自動的に頑張れる。「しまった」と

思うことがあっても、「まあいいや。また下げれる」と考える

ことができるようにもなる。

 

 本当においしいものがあるときには、おもいっきりやってしまって

OK。未遂に終わらせれば、プチリバウンドは何回やっても大丈夫。

β-エンドルフィン効果

  好きなものを食べていいし、我慢もしなくていい。

  逆に、「この日おもいっきり食べるために、減らしておく」くらいのことができるようになってくる。

  胃が小さくなっているので、たくさん食べてもうれしくなくなる。

  これが、おいしいものばかり食べてダイエットできる仕組み。

  運動は体が軽くなってからやると楽しいので

少しやせはじめてからがおすすめ。

 

 運動をしたあと「ここで食べると明日つまんない

ことになる」と思い直し、食べる量を減らすと、

コトンと体重が落ちたりする。それが楽しくて、

自動的に運動を続けるモチベーションがついてくる。

 

 さらに、「筋肉をつけてみようかな」、と思う

ようになる。

やせ始めてから、やったので。えらい違い。。。

  がんになることを怖れる人は多いが、「家族に一言の挨拶もなく、いなくなる」ということは
 がんでは起こらない。ついさっきまで元気一杯だった人が突然いなくなったり、介護なしでは
 いられなくなるのが、心臓や脳の病気。

  検査を受けたのに何もせず、「何かあったら、病院に行くからいいよ」と言っていた人が、
 ある日、眼医者さんで検査を受け、結果にびっくりして、そこから一生懸命治療しても、失明、
 人工透析、脚の切断などと、どんどん悪化することもあるのが糖尿病。「前もって教えてくれれば
 いいのに」と、途方に暮れることになりかねない。

健診とは。「この先分岐点あり」の、案内標識。  

 健康診断は、「この先分岐点がありますよ」の

案内標識。毎年案内標識があったにもかかわらず、

自分で勝手に「そのうち病気になるよ」の道を

進んでいる。

 

 メタボ健診は、早めに目立つ標識を立てるように

したということ。

 

 保健指導は、保健師さんが「下(そのうち病気に

なるよ)の道」に行きそうな人の手首をつかんで

「上(健康な状態)に上がれる道」に連れて行って

くれるということ。

 

 普通に暮らしている時、誰にもお別れの挨拶をしないまま、

どこか遠いところに行って、二度と誰ともコンタクトを

とらないなんて人はいるだろうか。

 

 心臓や脳の病気で突然亡くなるのは、これと同じこと。

 大人なら、挨拶して引き継ぎをしていくのが当たり前。

 

 自分の力で自分の死亡率や、要介護になる率をちょっとでも

下げることができるのだから、その程度のことができなくて、

「自分は家族のことを愛している」と言えるだろうか。

 

 メタボの家族を放っておくと、やっと子どもが片付いて、

旅行して、おいしいものを食べて過ごそうと思っていたのに、

勝手に脚は切るわ、目は見えないわ、ずっと 介護しなきゃ

いけないわ・・・となる。

健康管理は大人のたしなみ。 

富山市の天寿まっとうは、2.3%
射水市の天寿まっとうは、1.9%

 

  息を吸って燃やして二酸化炭素にして出すということしか、脂肪をなくする方法はない。
 軽く「はあはあ・ドキドキ」するような運動を長く続ける「有酸素運動」がもっとも効率のいい
 減らし方。

  おすすめは大股歩きやスロージョギング。

 

  『計るだけダイエット』が女性にとって難しい理由が、3つある。
 体質面では、ためこみやすい。環境面では、食べ物に近いところに生息している。
 性質面では、「楽して痩せる方法が、いつか私を助けてくれる」、これを「私待つわ」の人多数。

  けれど、女性は脳の性質で有利な点を持っている。友達と共有しあうことが大好きだから、
 ダイエット仲間をつくってみんなでやると、成功しやすい。

 

  楽してみるみるやせる方法は、今現在世の中にない!方法があったにしても、自分の力でやせた
 方が、何百倍もお得。

  頑張ったら頑張っただけのことがあるし、達成感や、すがすがしさ、気持ちよさを感じることが
 できる。体も軽く、どんどん楽しいことがやってくる。やればできる自分に出会える。これらは
 お金を払っても手に入るものではない。 

「自分は○○を始めて、続けている」をきっかけについつい生活習慣を見直せばよい  

 「自分は○○を始めて、続けている」を

 きっかけに、

 「ついつい」生活習慣を見直しさえすれば
 OK。

 体重を量る習慣を身につければ、

 それが直接的に生活習慣を見直すことになる。

 

 

  ずっと計っているのに、停滞期」となるのは、何かが足りていない証拠。だって計るだけでやせるわけがない。

 

「やせさせてくれるグラフ」ではない。

「今の量を食べているうちは減らない」ということが
明確にわかるのが、停滞期。

 

 ほんのちょっと食べる量を減らす。おいしいものは減らさず、どうでもいいものから減らせばOK。

 

 「おいしいものを食べる」のは敵ではない。敵は、
「小腹が減った」「もったいないから」ついつい食べる
こと。

ダイエット最大の敵!超やばいヤツは「小腹が減った」「もったいない」

 

「トイレに行く」だけで毎月2万円。医療費年間550万円!富山県では125億700万円

 「もったいない」のやっつけかたは、どっちが
 もったいないかを考えること。

 

  例えば、糖尿病になって、さらに自分の体で
 おしっこをつくることができなくなると、今まで
 は腎臓が毎日ただでずっとやってきたことを機械で
 やってもらうために、毎月2万円を自己負担で払う
 ことになる。これが人工透析。で、その裏で一人
 当たり年間550万円のお金がかかっている。

 

  計算は単純ではないが、あえて言えばその人たち
 のおしっこをつくる為だけに、富山県では125億
 円もの金が使われていることに。

  

 その人たちが悪いと言っているわけではなく、この話を聞いていながら、みすみすそのようなこと
にはなってほしくないということ。

 「小腹が減った」は、血液の中の栄養分が減ってきたと脳のセンサーが気付いたということ。

そのときにわざとその場ダッシュなどの「軽くドキドキ、はあはあ」する運動を10秒か20秒やる
と、脳は「なにすんだよ。なんで使うんだよ。・・・仕方がない、倉庫から出そう」となる。

そして脳が血液中の「倉庫から出てきたエネルギー」を感知して、「なんだ、あるんじゃん。もう
食べなくてもいいからね。」で済んでしまう。

 空腹は悪い知らせじゃなく、貯めてるもの(脂肪)を「今から、倉庫から出します」というお知らせ。

ついでに有酸素運動とかをしておけば、さらにたくさん使ってくれる。

結果として「健康で長寿な暮らしができる」「自分の力でやせた達成感」など、たくさんの
プレゼントをくれる空腹は、つぶしておかないといけないものじゃない。 

空腹は幸福への手紙。

 

 ダイエットはやせるためにやるのではなく、この先も健康で笑って暮らせるようにやるものと
考えてほしい。

「笑い」は人類最強の魔法。たくさん笑えるような人生を送ってほしい。

 

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