2.医療費が高いのはなぜでしょうか
医療費が高額になる要因はなんでしょうか?
北海道支部は、全国平均と比べて、医療費が非常に高いことがわかりました。
では、北海道支部の医療費が高い要因は、どこにあるのでしょうか?
平成20年8月から平成21年9月までの協会けんぽレセプトデータにて
分析してみました。
かかる病気によって、医療費に差があります。
もちろん、私たちがかかる病気はさまざまですし、それに必要な治療も
さまざまです。かかる病気によって、必要な医療費も大きく異なります。
「北海道支部における入院医療費の疾病別レセプト1件あたり金額(男女別)」

・北海道支部の入院医療費では「循環器系の疾患※」にかかる医療費が最も高く
約70万円前後です。(男性 738,733円、女性 643,326円)
・「悪性新生物(がん)」にかかる入院医療費は、1件あたり約65万円で
二番目に高くなっています。(男性 660,503円、女性 625,210円)
・ほぼすべての疾病で、レセプト1件あたり入院医療費は、男性が女性を
上回ります。
※「循環器系の疾患」・・・心筋梗塞や脳梗塞、高血圧、高脂血症など
年代によって、「かかりやすい病気」があります。
乳幼児、児童、青年期、働き盛り、高齢者・・・その年代によって、
かかりやすい病気は異なります。
「北海道支部における入院医療費の疾病別件数(年齢階級別)」

・乳幼児期(0~4歳)は全体的に件数が多い。
(多いのは「呼吸器系の疾患」と「それ以外の疾患」です。)
・30~34歳も件数が多い。(ほとんどが「それ以外の疾患」です。)
・55~64歳にかけて、件数は一番多くなり、中でも「悪性新生物(がん)」
と「循環器系の疾患」の割合が多くなります。
疾病別の「件数」と「金額」は、比例している?
入院医療費について、件数と金額を見てみましたが、この二つは
比例する関係にあるのでしょうか?
「北海道支部における入院医療費の疾病別金額(年齢階級別)」

・乳幼児期(0~4歳)は、件数にくらべると、金額は少ない。
・同様に30~34歳も、件数にくらべると、金額は少ない。
・55~64歳にかけては、件数にくらべると、金額が多い。
グラフからもわかるとおり、50歳をすぎると「悪性新生物(がん)」や
「循環器系の疾患」などにかかる人が増加します。
この二つの疾病は、件数に比べると、金額のほうが全体に占める割合が高く
なっています。これは、これらの疾病におけるレセプト1件あたりの医療費が
高額であるためと言えます。
つまり、これらレセプト1件あたりの医療費が高額な疾患の増加が、北海道支部
の医療費全体を押し上げているとも言えるのです。
入院外(外来と調剤)で医療費の多くかかる病気は何?
入院では「悪性新生物(がん)」と「循環器系の疾患」にかかる医療費が増加
することがわかりましたが、入院外(外来と調剤)も、入院と同じような傾向を
示します。中でも特に、「循環器系の疾患」のしめる割合は55~64歳の
年代で非常に高くなります。
入院外における「循環器系の疾患」といえば、代表的な例は「高血圧」などです。
年齢が高くなるにしたがって、生活習慣病である「高血圧」などで治療をうける人が
増えることにより、北海道支部の医療費全体が高くなっていると考えられます。
どんな「診療行為」に医療費がかかっているのでしょうか?
医療費とひとくちにいっても、その中身には様々な「診療行為」が含まれます。
「北海道支部における入院外医療費の診療行為別金額(年齢階級別)」

紫色の部分は、いわゆる「薬剤費(院内処方と調剤薬局処方分)」です。
「薬剤費」は、入院外における診療行為の中で、最も大きな割合をしめます。
年齢が高くなるにしたがって、「薬剤費」のしめる割合は高くなり、55~
64歳の年齢階級では、入院外医療費のほぼ半分が「薬剤費」となっています。
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